趣味人に聞く 釣り編 其の七 田中徹さんの巻
首都圏で生活する皆様、『イカセンター』という居酒屋をご存知でしょうか? こちらは名前のとおり、新鮮なイカを食べられるのがウリ。新宿総本店をはじめ、上野、渋谷などに店舗があり、俺は以前、神楽坂店を訪れたのですが、そこで食べたアオリイカのウマさは感動モノでした。「新鮮なイカの刺身って、最初は透明なんだ」と驚いたものです(ちなみに、その居酒屋のHPはこちら)。
あ、今回のテーマはアオリイカです。あらためていうまでもなく、アオリイカは人気のターゲットで、その食味のよさも魅力のひとつですよね。
お話をお伺いしたのは、アオリイカのコミュニティ情報サイト『あおりねっと』を運営している田中徹さん。紹介するのはヤエン釣り……。「ん? エギングではないの?」と思ったあなた。ヤエン釣りは、他の釣りよりも釣果が期待できるそうですよ。では、さっそく……。
取材・文/管理人
写真/『あおりねっと』より。無断転載は禁止とさせていただきます
エギよりも釣果が期待できるヤエン釣り
いやぁ、美味しいアオリイカの釣り方を学べるということで、今日の取材も本当に楽しみにしていました。
「私もアオリイカの刺身、大好きです。でも、一般の方は『イカ』というとスルメイカやヤリイカ、はたまたホタルイカなどを思い浮かべることが多いようなので、まずはアオリイカのことを簡単に説明します。アオリイカは北海道南部より南の国内各地に分布していて、幅の広い胴と半円形のヒレを持つイカです。大型なのが特徴の一つで、近場でもよく釣れることなどから、釣りのターゲットとしてポピュラーです」
田中さんはヤエン釣りで狙うのですよね? どんな、釣りなのでしょうか。
「アオリイカの釣り方は大きくわけると3種類あります。エギという疑似餌を使うエギング、アジなどをエサにして針にかける浮き釣り、そして、ヤエン釣りです。ヤエン釣りはエサに生きたアジを使い、アオリイカがそのアジを抱いたところにヤエンという釣り具を投入して仕留める釣り方です」
狩りに近いイメージで、本能を刺激する感じがします。
「とにかくおもしろいですよ。それに、簡単にいうとエギングはライトタックルで気軽ですが、なかなか釣れない(アタらない)のに対して、ヤエン釣りは生きたアジを使うので、初心者でもアタリは多いです」
おお~っ!
「ただ、ヤエン釣りは活きアジの用意などが大変で、アタってからのやり取りが難しいという面もあります。でも、釣りは釣れないと楽しくないので、アタリが多いヤエン釣りはやはりおすすめです」
他の釣りとはちょっと違うアタリからの手順
ヤエン釣りは、どのようなタックルで行うのでしょうか。
「タックルは竿やリールはリーズナブルなもので十分です。専用の竿やリールも市販されていますが、それ以外のものでも大丈夫。5m前後の竿に中型のリールを基本に考えるとよいでしょう。ラインは2~3号が目安です。ちなみに私は竿は当社(田中さんはアオリイカ用を中心とする釣り具も販売している株式会社T2企画の代表取締役でもあります)がヤエン釣り専用に開発した『アオリライドヤエン』を使用しています」
生きたアジを使うのでよすよね? 用意とつけ方は?
「ヤエン釣りが盛んなフィールドであれば、エサ用の生きアジが売られています。現地調達という方法もありますね。つけ方はアジの尾びれの付け根の『ゼイゴ』にアジフックを掛けます。
それを投げて海に入れ、アジを泳がせるというわけですね。
「そうです。そのときはシンプルに、山なりに投げ入れればOKです。それでアオリイカがアジを見つけて抱きつくとラインが出ていきます。アジがイカに見つけてもらいやすいように意識して誘導するとアタリが多くなるので、それがポイントの一つですね」
え~と普通のエサ釣りなら、アタリがあったらアワセですが、ヤエン釣りの仕掛けには針がついていないですよね……。
「そうです。アジをつなぎ止める針のアジフックのみなので、そこではアワセを入れずに、しばらくアオリイカのモグモグタイムに付き合います。アオリイカは邪魔をされないように、障害物のある場所などでエサを食べる習性があります。そのエサを食べはじめるところでラインが出ていくのが止まるので、こちらはゆっくりとリールを巻いてアオリイカを寄せます。アオリイカがアジに抱きついてから移動して食べはじめるまでは時間にして3~5分くらいです」
そこで、いよいよヤエンを……。
「投入です! このタイミングも重要で、できるだけ手前までアオリイカを寄せてから投入すること。投入の仕方は、まず竿を立ててガイドから出ているラインを手繰りよせ、ラインにヤエンをセットします。そのままラインを持ったままの状態でいると、ヤエンは重力で進みます」
ヤエンの針にアオリイカはどうやってかかるのでしょうか?
「じつはヤエンにはいくつかのタイプがあって、そのタイプによって違います。ポピュラーなタイプでは、ヤエンの竿側にオモリがあり、引き寄せたあとに一度ラインを緩める(竿先を30~50cmほど前に送り込む)と、オモリの重さによってヤエンの先端が持ち上がって針がアオリイカにかかります」
ちょっと難しそうです……。
「慣れれば簡単なのですけれどね……。というのもランディングのためにリールを巻きはじめるタイミングはハッキリしていて、ヤエンがアオリイカに掛かったのを目視してから行いますから」
海のなかの様子がわかるものなのですか?
「合図はアオリイカが吐くスミです。ヤエンが掛かると、アオリイカはアジを離してスミを吐きます。この確認をしないでリールを巻きはじめると、たとえ強烈な引き込みがあっても掛かっていないことが多々あります」
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