俺は埼玉県に住んでいます。んで、普段の行動圏内に不老川という川が流れています。
この不老川、かつてはかなり汚れていたそう。その汚れは本物(?)で、日本一汚い川だったとか。
それが整備されて、最近はかなりきれいになっています。
ある日、何気に川を見ていたら、なんと小魚の群れが泳いでいるではありませんか!
マジか!?
いったい、何の魚でしょ……。
気になったので、さっそく検証してみました。
目次
- 街川にいる魚の検証
- 川魚のすみわけの紹介
- 川の水質基準の紹介
街川にいる魚の検証
まず、現在の不老川はどんな川かというと、どこでもよく見かける街なかの川です。
これを表現するのが難しい。
里川というと、ちょっと田舎の水がきれいな川をイメージしますし、ドブ川というほどには汚れていない(かつてはドブ川だったようですが)。
そんな言葉はありませんが、街川といったところでしょうか。
谷(?)はちょっと深いのですが、以前の護岸工事によって川岸まで下りられるようになっています。ただ、こんな小汚い川(いや、失礼)で遊び人はいなくて、すっかり使われていないんすよね。
川に沿う道を行き交う人は少ないですが、まったくいないことはないっす。
散歩コースにしている人もいるよう。なぜか川沿いの道って、散歩コースになりがちなのですよね。
俺はここで釣りをしている人はまったく見たことがないっす。
不老川は下流にいくと新河岸川へと合流し、新河岸川は荒川に合流します。逆にいうと不老川は新河岸川の支流であり、新河岸川は荒川の支流ということになります。
新河岸川は場所によっては釣りをしている人がいます。なんでもバスが釣れることもあるとか。
あと、同じ荒川の支流で、同じような街川でびん沼川という川があるのですが、ここは釣りをする人がいるどころか、もうこの付近の釣りのメッカです。多いのはヘラ師ですが、バサーもいれば、吸い込み釣りをする人もいます。「どんな魚でもよい」というのであれば、ほぼ間違いなく何かは釣れます。
ちなみに最近、テナガエビにハマッている俺としては晩夏に「なんでも釣れる万能川のびん沼川ならテナガエビも釣れるのでは」と思ってやってみました。
あ、話が逸れてもうた。
んで、不老川。
かなりの自信をもっていえるのですが、この川でウェダーを履いて、しっかりと釣りをした人は今回の俺が初めてかと。
「あんなところで釣りをしているよ」と指をさされるのがイヤだったので、朝マズメときにやってみました。いや、ホント、そんな川なんですって。
こんな川でも魚がいそうなところはあるんすよね
。んで、釣れたかというとですね……。
まったくのアタリなし!
おかしい。
釣り人がまったくいないから、魚にとっては初の釣られ体験。
すぐにかけて、すぐに退散しようと思っていたのですが……(人に見られるのが恥ずかしいですからね)。
日が高くなってきて散歩人(?)が増えてきたところで終了。
あらためて、上から川を見ると、俺が魚を視認したときより、かなり水量が少なかった……。
まったく魚の姿も見えませんでしたし。
いや、本当にいたんすよ!
何の魚か、確認できなくて残念でした。
まぁ、川も生きているということで、コンディションによって魚の有無も変化するのですよ(きっと)。
川魚のすみわけの紹介
「街川で釣りをしたけれど釣れませんでした」で終わってしまうのもアレなので、ちょっと関連事項の紹介を。
まず、釣り人目線で考える川魚のすみわけです。
基本、川魚は下流、中流、上流ですみわけられています。
本当にザックリといってしまうと下流はコイやフナ、中流はオイカワやカワムツ、ウグイ、アブラハヤ、上流はイワナやヤマメ、アマゴ、ニジマス、カジカなどっすね。
俺がメインでやっているのは上流の釣りで、イワナなどの釣れる魚は食べられます。カジカも食べる人はいますね。
食べる食べないについては、基本、川を汚すのは人間で、傾向としては人間は上流(山のなか)よりも下流(平地)に多く住んでいるため、水がきれいで魚に臭みがないということも関係していると思います。もちろん、魚本来の身質などもあるでしょうが。
中流にすむ魚はあまり食べないっすなぁ。それもあってか、あまりやっている人がいない。
いや、いるにはいるのですが、あまりウグイ師という言葉は聞かないんすよね。
下流で釣りの人気のターゲットなのは、まずヘラブナですね。
あと、コイはとてつもなく大きくなるので、その強烈な引きを求めて釣りをする人もいます。
……。
すみません。
釣り人には極めて当たり前の情報になってしまいました。
フォローするわけではないですが、釣れた魚の見分け方については本サイトの「釣り人なら知っておきたい魚の見分け方」で紹介しているので、よれけばそちらをご参照ください。
つ、次の項目の「川魚のすみわけの紹介」にご期待を!
川の水質基準の紹介
調べてみたら、これがなかなかおもしろい。
川の水質基準については、いくつかの指標があるようで、「こうだときれい」という絶対的なモノサシはないようです。
ただ、知っておきたい有力なものはいくつかあります。
「こういう場合はお上がいちばん」というわけで、まず環境省の「生活環境の保全に関する環境基準」です。
これは、その川の水に含まれている水素イオン、生物化学的酸素要求量、浮遊物質量、溶存酸素量、大腸菌群数をベースにするものです。
難しい話は割愛するにして、要は水に含まれている物質で川のきれいさを判断しようということです。
あとは、その川にすむ生物によって判断する方法もあります。
これは「国土交通省近畿地方整備局」が公表しているPDF(「水生生物を調べて川の水質を知ろう!」)がわかりやすいです。
魚ではなく、タニシなどの小さな水生生物がメインなのが、釣り人としてはちょっと悲しいですが……。
この基準では川を「きれいな水」「ややきれいな水」「きたない水」「とてもきたない水」にわけていますが、おもしろいのがアメリカザリガニがいる川は「とてもきたない水」とされているところ。
いや、せめて「きたない水」なのではなと思ったりします。
この資料、おもしろいので、ぜひ興味がある人はぜひチェックしてみてください。
最後に川の水質と魚について。
多分、釣りや魚に興味がない人は、自分がすんでいる街を流れる川に魚がいるかどうかなんて、気にもかけないでしょう。
んで、もしかしたら、橋の上から何かの魚の姿を見ようものなら、「よかった、この川はきれいなんだ」と思うかもしれません。
ただ、実際はそんなことはないことを、ここでは覚えて帰ってください(笑)。
とくにコイあたりは本当に強い。
かなり汚い川でも平気ですんでいます。
『人間交差点(ヒューマンスクランブル)』という漫画があり、その単行本の8巻に次のようなエピソードがあります。
・エピソード「よどみ川」
主人公の女性は不倫相手とわかれ、その傷ついた心を癒すように故郷に帰った。故郷で市役所の観光課の職についた主人公は不倫相手、そして東京という都会を見返してやりたい一心で頑張って働く。故郷のよさを美しい自然をアピールするため、コイを放流し、「コイの里」という名所を作ったのだが、その努力は冷ややかな目で見られることに。そう、主人公は鯉がドブ川でも生きられることを知らなかったのだ。
以上です。
でわでわ~。
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