まずはニュースの紹介から。
ヤフーニュースで『ルアマガ+』さんの記事がピックアップされていました。
※参考サイト/ルアマガ+さん
・釣った魚のキャッチ&リリースに役立つ「止血剤」を知っていますか?
こちらの記事ではギミックの『クイックストップ』という商品が紹介されていて、それは魚(水生動物に使える止血剤)だそう。
ちなみに俺はキャッチ&イート派で、釣りは自分が美味しくいただけるぶんだけ楽しんでいます(基本的にそれだけ釣れたら帰ります。ただ、釣りがおもしろくて、釣りすぎてしまうことも結構あります)。
でも、別に誰もが、そうしなくてはいけないと主張する気はなく、キャッチ&リリース派の気持ちもよくわかります。
そこらへんは各々のスタイルで楽しめばよいのではないんすかね。
ただ、先に紹介した記事では「ルアーフィッシングでは、キャッチ&リリースが一般的です。」という言葉からはじまるのですが、それはどうかなと思います。
キャッチ&リリースというと「自然に優しい」というイメージがあるのかもしれませんが、一番、優しいのは、そもそも釣りなんてしないことかと。
まぁ、キャッチ&イートだって、ほとんどの人がわざわざ釣りをしなくても、鮮魚店で魚を買えばよいのですが……。
つまりは釣りという趣味は人間のエゴだと俺は思っています。
俺の意見だけではアレなので、ちとキャッチ&リリースについて調べてみました。
歴史としては、「発祥は19世紀の英国で、それが世の中に広まるきっかけとなったのは、アメリカンフライの巨人である
リーウルフという人物がフライスクールや著書(1939年頃)で提唱した」という感じのようですね。
※参考サイト/はっとりさんのブログ(個人のブログですが、しっかりと書かれているので参考とさせていただきました)
・キャッチ&リリースの歴史
1939年というと日本では昭和14年で太平洋戦争の2年前っすな。
そこから日本は戦争へと向かうので、キャッチ&リリースが本格的に国内に広がったのは戦後ということになるでしょう。
一方、日本の庶民の食材としての魚の付き合いは古く、縄文時代(!)の貝塚からアジやマダイの骨が出土しているそう。
※参考サイト/農林水産省の公式サイト
・伝えよう魚食文化、見つめ直そう豊かな海
比較的、新しいところに目を向けると江戸時代では塩鰹(鰹[カツオ]を塩漬けにして干したもの)が人気だったそうです。
※参考サイト/『ビデリシャス』さんのサイト
・江戸時代、人気だった魚介のおかずって?
淡水魚もコイなどはよく食べられていたそうです。
んで、今回のテーマである「釣った魚をどうしていたか」については、はっきりと調べがついたわけではないですし、タナゴ釣りも盛んだったようで、必ずしも釣った魚を食べていたわけではないでしょう。
ただ、魚が好きな日本人ですから食べられる魚は食べたと考えるのが普通かと。実際、東京湾のハゼあたりは、どうも釣って、すぐに食べていたようです。
※参考サイト/『和食スタイル』
・さかな歳時記「二十四節気・秋分」 江戸前天ぷらの主役
ちと話が長くなりましたが、先に紹介した『ルアマガ+』さんの記事ではキャッチ&リリースについて「対象魚種を持ち帰ることで、個体数が減ってしまうリスクを回避するための文化として、日本では広く根付いています」とありますが、ここらへんが怪しいのですよね。
これはキャッチ&リリースについてであることは承知しているのです「広く根づいている」って……。そもそも、歴史を見ればわかるように、どちらかというと日本はキャッチ&イートの国ですし、「ルアーで釣るからリリースする」という論法は変ですよね。渓流でルアーをしている人もたくさんいて、どのように釣ろうが釣れる魚は一緒なわけで……。
「いやいや、ここではターゲットとしてポピュラーなブラックバスのことをいっているのよ!」というのなら、バスはむしろ、個体数を減らしたいはずですが……。
そもそも、個人が趣味として楽しむ程度なら、絶滅するほど数が激減しないのでは……。それよか、産業として密漁したり、ダム工事などで自然環境が大きく変わるほうが、よほど個体数が減るのではないかと。
また、先の記事では「リリース前提だからこそ、釣った魚の命は大事にしたいものですよね」とありますが、釣った魚のダメージは針もそうですが、ファイトで受けることも多いかと(これは以前、記事にしました。リンクはこちら)。
いや、いろいろといちゃもんをつけましたが、今回、紹介した『ルアマガ+』さんの記事や『クイックストップ』を否定するつもりはありません。
魚によってはリリースしてもしっかり生きられるという話を耳にしたことはありますし、リリース前に『クイックストップ』を塗ってあげるのはよいことだと思います。
実際、俺もリリースすることはあって、そのときに「釣れてくれてありがとう」と同時に「傷つけてごめんね」と思うので、それを行動としてあらわすために『クイックストップ』を購入しようかなと考えています。
キャッチ&リリースとキャッチ&イートはどちらがよいという答えはないでしょう。ただ、釣り人は、この問題を意識して、自分なりの答えはもっておいたほうがよいかなとは思っています。
渓流で放流直後に40尾や50尾も釣り上げる釣り人はどうなの?
YouTubeではバス釣りが人気だけど、バスのゴミ箱がある琵琶湖では釣ったあとの魚はどうしてるの?
キャッチ&リリース区間を設けてあるなら、もっと看板などで境界をはっきりしたら?
バスの口に指を突っ込む持ち方の魚へのダメージは?
うん。
いろいろ問題はありそう。
まぁ、釣り人たるもの、自然とは謙虚に向き合いたいですね。
でわでわ~。
投稿者/管理人