【バイク】事故の相手が任意保険に入っていなかったら…という話

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本サイトはゲームアプリ『クラッシュ・オブ・クラン』のクラン(村)をきっかけではじめたのですが、先日、そのクランのメンバーが事故したそうです。
どうも、もらい事故だったようですが、相手が任意保険に加入していなかったのですって。
交通事故の当事者になった場合、その後の賠償金などの交渉は一般的にはお互いの保険会社同士のやりとりになりますが、相手が任意保険に入っていなかったら、どうなるのか……。
今回は任意保険について、ライダー目線でまとめてみました。

自賠責保険と任意保険の違い

まずは基本的なところで、自賠責保険と任意保険の違いをおさらいしておきましょう。
自賠責保険は、原付を含めてバイクを購入したら自動的に加入することになります。別の名を強制保険といいまして、これは義務となっています。
保険というからには、事故したときにはお金を払ってくれるわけですが、こちらの対象は事故の相手の身体に限られています。具体的には次の通りです。


■傷害による損害
ケガにかかった治療費をはじめとする諸費用に対する補償で限度額は120万円。
■後遺障害による損害
ケガによる労働能力の低下および精神的苦痛に対する補償で限度額は4,000万円。
■死亡による損害
逸失利益のほか、葬儀費、慰謝料が支払われ、限度額は3,000万円。


「相手に支払ってくれるのだからバイクの保険は自賠責保険だけで大丈夫」と思う人もいるかもしれませんが、世の中はシビアです。
自賠責保険だけでは賠償額を補いきれないこともあります。
例えば実際の判例を見てみると、次のようなケースがあります。


2歳の女の子の死亡事故(横断歩道を横断中の交通事故
■過失割合0:10
■2歳の女の子が脳挫傷により死亡、母親は両足をけが
■賠償金額は約5024万


自賠責保険の限度額は3,000万円ですから差額が2,000万円強もあり、この2,000万円強は自分で払うことになります。

それだけではありません。
自賠責保険の対象は相手の身体ですから相手の車両は含まれておらず、そちらも賠償しなくてはいけませんし、バイクの場合は事故するとほぼほぼ自分もダメージを受けますから、自分の治療費も必要になります。
事故の度合いにもよりますが、自賠責だけではまかないきれないケースは多々あるのです。

そこで、多くのライダーは任意保険に入っています。
任意保険とは、それこそ任意に加入する保険で、入らないとバイクに乗れないということはありません。
ただ、死亡事故などの大きな事故の賠償はもちろん、ロードサービス(バイクが動かなくなったときにバイクショップなどに車両を運んでくれるサービス)などがついているものもあり、「いざ」というときに心強い味方になってくれます。

今はソニー損保のようにネットでのやりとりだけで加入できる任意保険もあるので、もし、任意保険に入っていない方がいればぜひ加入を。

※参考サイト
・チューリッヒ保険会社/自動車保険の「任意保険」と「自賠責保険(強制保険)」の違い
・ResQ/【判例4選】被害者死亡の交通事故でのケース別の慰謝料を徹底解説

任意保険の加入割合

「ぜひ、加入を」といってはみたものの、俺のなかでは任意保険に入っていない方がいるのが不思議なくらいで……。
俺は大学入学からバイクに乗っているのですが、その当初から親に「任意保険には必ず入らなくてはダメ」と念を押されていましたから(当時は親が払ってくれていました)。
「バイクでも車でも任意保険にはみんな入るもの」と思っていたのですが、どうも世の中には意外と任意保険に入っていない方が多いそうで。

どれくらいの割合かというと、自動車でいうなら1割くらいにものぼるそう。
10台に1台は任意保険に入っていないと。
これはビックリです。
「自分は事故しない」と思っているのですかね。
世の中に「絶対」のことなんてないのに……。

※参考サイト
・ベストカーWEB/10台に1台が未加入!「無保険車」との事故で何が起きる?自動車保険が義務化できない訳

無保険車と事故したら……

まず、そのまんまですが、保険に入っていない車両を「無保険車」と呼ぶそうで。

先に紹介したように9割の車両は任意保険に入っているので、基本的には事故したら、「怪我人の救護→警察に連絡→自分が加入している保険会社に連絡」という流れになり、あとはお互いの保険会社同士の交渉で賠償金等が確定します。
保険会社を利用すると翌年から等級が下がって、保険料が高くなりますが、それはしょうがないですな。

んで、相手が無保険車の場合はどうなるかというと、次のような方法があるそうな。
・相手の自賠責保険の保険会社に請求をする
※相手が加入している自賠責保険の保険会社は交通事故証明書に記載されている
※自分でいろいろと手続きを行う必要がある
※もし相手が自賠責保険にも加入していなかったら政府保障事業に請求することができる
・自分が加入する自動車保険を使う
※自賠責保険は身体に対してだけなので自分の車両についてはこの方法になることも
※自分の車両への補償などは保険内容によって異なるので、しっかりと確認して加入したい
・事故相手に損害賠償請求をする
※感情論や非論理的な話で示談交渉が進まなかったり、相手が交渉を拒否して話が進まないこともある
※示談が進まなければ民事裁判を起こすという選択肢もある
※いろいろと大変なため弁護士に頼んだほうがよい→自分の任意保険で弁護士特約を利用するという選択肢がある

とてもざっくりとした説明ですが、このような感じとのことです。詳しくはここで参考したサイト(リンクはこちら)などをご参照いただけますと幸いです。
俺の所感としては、まぁ、事故した相手が無保険車ということがわかったら、まずは自分が加入している任意保険の窓口に連絡するという感じになるのかと……。

いずれにせよ、相手が保険に入っていないばかりに、こちらの手間が増えるとは、なんかやるせないっすね。
逆の立場で考えると、自分が保険に入っていないと相手に迷惑がかかるということになりますし、何より、一生掛けても支払いきれないような賠償金が課されるおそれがあるを考えると、やはり「任意保険には加入すべし」ですわ。

でわでわ~。

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