※2022年11月追記
今回の記事のジャンルは釣り、テーマはサンマです。
先日(2022年1月7日)、サンマ漁が不調で価格の高騰がニュースになっていたので。
そうそう、サンマというと他の魚、いや動物と違って胃にあたる器官がないのですよね。
今回はそんなちょっと不思議なサンマについて、釣り人目線であれこれ調べて解説していきます。
サンマの漁獲量が3年前の15%に激減~2022年1月のニュース~
まずは本記事のきっかけとなったニュースの紹介から。概要等は次の通りです。
・概要/全国さんま棒受網漁業協同組合(東京)が2022年1月7日に発表した2021年の全国サンマ水揚げ量はが前年比38%減の1万8291トンだった。3年連続で過去最低を更新し、3年前の2018年から85%減少したことになる
・考えられる原因/「海水温の上昇などで日本近海に来遊するサンマが減少している」「外国漁船による大量漁獲」「資源全体の減少の影響も大きいとの指摘あり」
※参考サイト/ヤフーニュース
・サンマ水揚げ、3年連続最低 市場価格29%上昇 21年
一般消費者目線でいうとスーパーで売っているサンマの値段が高くなりましたよね。
俺のなかでは「大根1本とサンマ1尾は100円」というイメージなんですが、うちの近所では1尾200円、あるいは250円で売られたりしていて……。
俺は食べる魚のなかではサンマが一番好きなので、かなり残念です。
こういう話題を見ると俺はニシンを思い出します。
「ニシンきたかとカモメに聞けば~♪」のソーラン節で有名な魚です。北海道を中心に昔はよく獲れたらしいのですが、最近はほぼほぼ見かけないですよね。それもそのはずで現在の漁獲量は往時の1%にも満たないそうです。
この問題についての俺の個人的な意見は「パンがないならケーキを食べればよいじゃない!」です。
いや、勝手で申し訳ない。
ただ、サンマが獲れないなら、俺はもう一つの好きな魚であるアジを食べます。
いろいろな問題が内包されているのでしょうが、自然の法則、時代の流れには逆らえないですよね。少し話は飛びますが、先日、富岡製糸場を見学してきました。絹産業はかつては日本を支えましたが、今は、「もう一度、絹で日本を再興しよう」とはなりませんよね。俺の本職である出版業もそうで、もう紙媒体の役目は終わった部分も大きいと……。
これは捕鯨問題についても同じです。
もっとも困るのは生活がかかった漁師さんでしょうが、そこはもうご自身の力でなんとか頑張って……と。
いや、あくまでも完全に私見でっせ。
ただ、これまでの歴史から考える猟(漁)に対する考えはこうです。
環境問題を考えるきっかけにはなりますが、解決については、セパレートで考えたほうがよいのではないですかね……。
そもそも、何らかの種を根こそぎ獲ろうという猟(漁)が環境に優しくな……ゲフゲフ。
じつは胃がない変わった魚~サンマという魚~
せっかくなので、サンマという魚を詳しくみていきましょう。
サンマは漢字で書くと秋刀魚で、ダツ目ダツ上科サンマ科サンマ属だそうです。
特長はなんといっても、その美味しさですよね。
他の多くの魚と違ってワタ(内臓)を食べる人もいます。
では、なぜワタを食べられるかというと胃がなくて、ウンチのような排泄物が体内に残りにくいから。ちなみに、サンマのように胃がない魚は「無胃魚」といい、メダカやコイもそうなのだそう。ぬぉ、コイもそうなの⁉
※参考サイト/HEAT
・サンマの美味しさのヒミツは「3つの短い」?
食べ物としてのサンマの話を続けると、一般的にサンマは青魚とされていて、「DHA(ドコサヘキサエン酸)」と「EPA(エイコサペンタエン酸)」といった栄養素を豊富に含んでいます。いわゆる頭がよくなる栄養素ですな。
あとは、もちろん、刺身でも食べられますが、なぜサンマの刺身がアジほどにはポピュラーではないかというと、その理由の一つにアニサキスの存在が挙げられます。アニサキスは寄生虫で食べるとお腹に激痛が走ります。サバでよく知られていますがサンマでも注意が必要ということですな。
ま、普通に焼いたほうがうまいですし、無理して刺身で食べる必要はないですわな。
※参考サイト/さかなのさ〜魚美味探求
・さんまの刺身とアニサキス 怖いから最近食べてないよ!
それともう一つ。
サンマのワタを食べていると「赤い糸」が出てくることがあるそう。いや、俺は遭遇したことはないのだけれど。
これは「ラジノリンクス」という寄生虫だそうです。
ラジノリンクスはアニサキスと違って人体には影響がないとされていて、増してや加熱処理をしていればもう死んでいるので大丈夫です。ただ、見た目の問題というか、嫌な印象は残りますが……。
やはり、とくに自宅で焼き魚用として市販されているサンマを食べるときは、しっかりと焼くようにお願いします。
続いて生態について。
寿命は1~2年で、ライバルのアジが5年くらい、マサバが10年くらいとされているのでかなり短命です。この寿命の短さも激減に影響しているのかもしれませんね……(いや、わからんけれど)。
大きさは一般的には35cm〜40cmで、これま寿命が短いこともあり、50㎝の超ビッグサイズ等はまず見ないっすね
生息域については冷たい海水を好み、普段は日本のはるか沖合の公海を回遊しているとのこと。そして秋になると日本近海に近づいてくると。それを漁で獲っているということになりますな。
そして釣りに関係する要素である食性についてはオキアミ類などが主食だそう。
※参考サイト/umito
・サンマは秋が旬といわれる理由
そして、ここからが2022年11月追記分です。
先日、俺が好きなテレビ番組、というか、もうテレビはほとんど観ていなくて、唯一、楽しみにしているといってよいテレビ朝日の『ガリベンガーV』でサンマ特集がありまして、そこでピックアップされた情報が「へぇ~」というものだったので、ここでまとめておきます。
番組に沿って、Q&A方式で。
Q.サンマはなんで水族館にいない
A.デリケートだから。サンマはイワシなどの他の魚にくらべてかなりデリケートだそうです。水揚げのときにウロコが傷つくと、もう海に戻しても生きていけないくらいとのこと。
Q.サンマの寿命はどれくらい?
A.約2年だそう。ちなみにまたイワシの話になりますが、イワシは7~8年だそう。
Q.サンマはどうやって獲る?
A.釣りではなくて、猟の話になりますが、光に寄ってくる性質、走光性を利用するそうです。
タメになるなぁ。でした。
漁港のサビキで釣れる(らしい)~サンマは釣れるのか~
値段が高いなら釣って食べよう! そう思う人も多いでしょう。
というわけで、釣り人が気になる「サンマは釣れるのか?」についてです。
俺は「釣れる」とは聞いたことがあるのですが、ポピュラーではないですよね。少なくても関東ではサンマ釣りはほぼ聞かない……。
んで、調べた結果は……。
釣れる!
でした。
釣果投稿サイトのANGLERSにも釣ったサンマの写真が投稿されています。
YouTubeにもサンマ釣りの動画があります。
基本的には北海道ですね。ただ、ANGLERSにはこのような投稿も↓
これはうれしいですなぁ。
どういうフィールドにいるかというと、船に乗る必要はなく、漁港で釣れるのですって。ただ、もちろん、群れが入ってきたときだけですが。
タックルはアジ釣りに使うものでよく、仕掛けはサビキ仕掛け。そしてオキアミを入れたカゴをぶら下げてテンポよく投入してシャクると。注意点としては小アジよりも大きいのでラインは太めのほうがよいそうです。
※参考サイト/FISHING JAPAN(フィッシングジャパン)
・サンマってどうやって釣り上げればいいの?釣り方やおすすめタックルをピックアップ
どうも、最近はやはり数は減っているようですが、昔はとくに北海道の釣れるところでは、その時期(夏~秋)によく釣れて、ANGLERSには「中学生のときによく釣ったなぁ」なんていうコメントも寄せられていますね(うらやましい)。
ただ、やはり北海道以外では狙って釣るのはかな~り難しそう。突発的に回遊してくることもあるようですが、それはニュースになるくらいで、さもなくばそもそもいない……(一部、小型のものなら関東や瀬戸内、九州など全国各地で釣れる可能性はありとの情報も有)。
ということで、サンマを釣りたければ「北海道の漁港にGO!」のようです。その場合は、その地の釣り具屋さんに確認するなど、事前に情報を仕入れていたほうが安心かと。
以上、今回はサンマの話題でした。
そして、釣りの記事といえば、本サイトの人気コーナー「趣味達者が綴る」の新記事を更新しました。こちらもちょっと珍しい海のフライフィッシングがテーマなのでよければご一読を(その記事はこちら「【連載】アジをフライで釣る―クラウザーミノータイイング編―【第9回】」)。
でわでわ~。
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