本日は2022年の1月11日です。1並びだ……。寒いっすね。
バイク関連でいうと寒いと気になるのが「暖機運転はしたほうがよいの?」という問題です。
俺だけかもしれないですが……。
俺がなぜ気になるかというと、愛車の面倒をみてもらっているバイクショップの店長がことあるごとに「とにかく暖機運転はしろよ」といってくるから。
でも、ものぐさな俺はほとんどしていなくて、エンジンをかけたらすぐに走り出してしまっています。
これは、そんなによくないことなのかなぁ……。
気になるところなので、調べてみました。
最近のバイクは暖機運転不要!~暖機運転の是非~
まずは、そもそも暖機運転とはから。いくつか考え方があるようですが、一般的には「走行前、車を停止したまま、アイドリング状態を保ち、エンジンが適度に温まるまで、その状態にしておくこと」です。
バイクの場合、具体的には「ニュートラルに入れた状態でエンジンを始動し、1000~1500回転くらいの低回転でアイドリングを1~3分間ほど続ける」で、「冬場や早朝など外気温が低いときは、チョークを使って混合気のガソリン割合を濃くし、エンジン回転数を高めにする」こともあります。
次になぜ必要かというと、「エンジンの金属部分が冷えると、走るために動くパーツ間の間隔が広くなり、オイルが固まる。そこで、エンジンを温めると、金属が膨張してクリアランスが適切なものになる。またオイルの温度が上がることで、粘度が低くなり流体として活用できるから」だそう。
結果として、暖機運転をしたほうがスムーズに走り出すことができ、エンジンが長持ちして、より長い期間、愛車に乗り続けることができると。
んが、それは以前の話。
今は「最近のバイクに暖機運転は不要!」とされています。
理由は「最近は金属加工の精度が上がり、冷間時でも適切なクリアランスを保つことができる。また、オイルも粘度が低いさらさらしたものが使えるようになった」から。
最近のバイクはほぼほぼすべてがFI(フューエルインジェクション)を採用していて、「電子制御により気温に応じて安定したアイドリングを行える」ということも暖機運転不要の理由と関係があるとされています(チョークが不要なことなどから)。これはもうメーカーがそういっていて、車の話になりますが、天下のホンダが「極寒地など一部の特殊条件を除いて、冬でも暖機運転をする必要はありません」ですって(古式サイトより)。
それどころか、むしろ長時間のアイドリングは注意喚起されていることもあります。ドゥカティとかには「5分以上のアイドリングは火災の危険があります」といったシールが貼られていますよね(これは多分、暑い時期をメインとした注意喚起だと思いますが……)。
パニガーレV4のタンクには、
"5分以上アイドリングすると火災の危険がある"との注意書きがある。北米では実際に信号待ちしていたパニガーレが炎上。 pic.twitter.com/cGc4ucxmis
— ぷき (@vinly45) August 7, 2018
火災の危険性はちょっと極端かもしれませんが、確かに暖機運転にいくつかデメリットがあって、その一つは、まず近所迷惑の可能性があること。これは駐車環境によりますが、とくに住宅街に住んでいる方は意識したほうがよいですよね。
それと環境に優しくないこと。
あとはかなり微々でしょうがアイドリングをしている間はガソリンを消費しているので、ちょっぴりお財布にも優しくないということもあるでしょう。
ホンダPCXなどにはアイドリングストップ機能がついていますが、まぁ時代はアイドリングはしないほうがよいという方向に動いていますから。
というわけで、大切なことなのでもう一度お伝えしておきますが、基本的には最近のバイク(とくにFI車)なら暖機運転は不要です。
ですが、話はこれだけでは終わりません。となると、先に紹介した俺の行きつけの店長が間違っているとなるのですが、さにあらず……。その理由は次の項目で紹介します。
※参考サイト
・グーネットマガジン/暖機運転とは?暖機運転の必要性と方法について
・webモーターマガジン/【くるま問答】最新モデルでも暖機運転は必要? 冷間時はエンジン始動後すぐ走らない方がいいの?
・Bike Life Lab/バイクの暖機運転って必要?必要ない?
・ホンダ/燃費をよくしたい
走り始めはゆっくりと!~適切な暖機運転とは~
ここからは暖機運転肯定論(?)です。
まず、すべてのバイクが暖機運転が必要ないわけではありません。
以前のバイク、とくにキャブ車は必要なことも。これについては「キャブレター採用車には暖気運転が必要なモデルもあり、取扱説明書に記載されている始動方法(気温に応じた始動手順やチョークの使用等)に従って暖機運転を行ったほうがよい」とのことです。
今さらキャブ車の話をしても……とは思ったのですが、最近、俺の友人がキャブ車のヤマハ・VMAXを購入したこともあり、旧車が好きな人は好きということで情報として落としておきます。
あとは長期間に渡って乗っていないバイクも、再稼働するときは暖機運転が推奨されていることがあります。これもメーカーが言及していて、俺の愛車のスズキ・SV650のマニュアルにも明記されています。「冬は乗らない」というライダーはとくに要チェックですね。
んで、普段、乗るときの暖機運転のちょっとしたコツも記しておくと、これは先に触れた俺のいきつけのバイクショップの店長に教えてもらったのですが、「走り出す前にまずエンジンをかけるようにする」とよいそうな。
ほら、「さぁ走り出そう」とする前にスマホを確認したり、グローブを装着したり、メットをかぶったりするじゃないですか。その前にエンジンをかけておくと、自然と暖機運転ができると。いや、もちろん、音等が周りの迷惑にならない等の環境が許せば……が前提でっせ。
あとは見逃せないものとして、前述のように最近は暖機運転は必要ないという考え方が広がっているのに対して、「やはり暖機運転は必要」という説もあります。例えばヤマハの公式サイトには「ライダーとバイクの暖機。この2つがしっかりとシンクロしていることが走り出しのポイントとなります」という考え方が紹介されています(2012年と少し前の記事ですが)。
確かにオイルの質が上がっているとはいえ、機能を十分に発揮できる、より高めの温度のほうがよいということは想像に難くないですしね。
ただ、先に挙げたようにいくつかデメリットがあるのも事実です。そこで、現在の主流であり、本サイトでもおすすめの暖機運転の方法、いや、ファイナルアンサーを紹介すると……。
その日の走り始めはエンジンをあまり回さずにバイクを温めるという感覚でゆっくりと走る!
まぁ、これでしょうな。あ、もちろんマニュアルで暖機運転が推奨されているケースを除くです。
これはいろいろな意味があって、その一つとして「エンジンオイルはもちろん、サスペンションやタイヤなどの各部が適正に機能する温度まで高める」ということがあります。俺はF1を見ているので、よくわかるのですが、タイヤは本当に走りに影響しますからね。
あとは、「ライダーの意識や体をバイクで走るように慣らす」という意味合いもあると。
ちなみにこれは俺のまったくの持論というわけではなく、「バイク、暖機運転、必要」でググると、多くのサイトで紹介されている考え方です。んで、俺も「まったくその通り」と納得しましたし、行きつけの店長の面目も保てるので(笑)、本サイトのファイナルアンサーとさせていただきました。また、暖機運転については、諸説あり、車種や個体によっても異なるということをあらためてご了承いただけますと幸いです。
※参考サイト
・バイクのニュース/バイクを運転する前にエンジンの暖機運転は必要なのか?
・ヤマハ/バイク初心者必見!速くなるよりも上手くなるための、柏流ライテク論 第7回「秋冬ツーリングの3つの約束」
今回は以上です。
でわでわ~。
投稿者/管理人