【なんでもいいから】海沢川最終章【釣れてくれ】

更新日:

4月と5月に1度づつ訪れ、ポテンシャルの高さを感じさせるも、なかなかに釣果が伴わない件の川の最深部に休日の6/5(水)再び足を運ぶ。

まだ世の中が動き出さない早朝に眠い目を擦って車を運転しながら「渓流釣りのどこに惹かれるのだろうか?」といつも思う。
大自然の癒しか? 魚との駆け引きか? そもそもそんな単純な話か?

そういえば普段ラジオはJ-WAVEしか聴かないが、釣りに行くときだけは車内には早見沙織がナビゲートするTOKYO FMを流す。
そしてコーヒーはいつもブラックしか飲まないのに、釣りに行く車内では微糖の缶コーヒーがお供だ。

そんな些細な、違和感にも似た何かが、深山幽谷の風景と相まって、非日常を強く感じられるからなのかもしれない。
非日常を求めることについては、ここ1~2年の間に起きた心の変化に起因するものだと思う。

つまりそれは「一度きりの人生」という括りの中で、実現可能な体験や我慢に勝る物欲に対して身体と心を解き放ってみたほうが、死ぬ時にちょっと後悔の数が減ると思ったりしたからである。
だからといって、それが渓流釣りの魅力と関係があるかといえば甚だ疑問ではあるが。

あと、ついでと言ったら申し訳ないが、友人(と判明した)管理人さんが運営するこの過疎化したサイトに釣行の記録を残すという密かな楽しみもあると思う。

そんなことを考えていると自宅から1時間の海沢川は意外と近いものだ。

今日の釣りは公約通り、海沢川の最深部である。
自身としては未踏の場所ということもあり、少しばかり緊張感もあったのだが、行ってみればなんてことはない。
悪路だが林道もある「海沢三滝」を巡るコースに沿った川ということで少し肩透かしをくらった。

トイレや休憩小屋もある海沢園地に到着して着替えを済ませ、6:09釣行スタート。

もう目の前がいきなり川なので楽々エントリー
そして第一投、大岩の下の深みに仕掛けを流すといきなりヒット!
とはいっても「先行者がロストしたルアーかな?」というサイズのヤマメ
しかしながら今日一日を占うスタートで早くも坊主回避ができたことは大変喜ばしい。
もちろん魚はリリースである。

さて今日1日のコースの概要をGPSアプリで表示してみた。
「三釜の滝」「ネジレの滝」そして最終「大滝」までは純粋に滝巡りとして歩けば1.5時間くらいとのこと。
しかし目的は釣りなので、滝つぼに潜むネイティブトラウトにこそ興味はあれど滝見物がオマケなのは言うに及ばない。

釣り歩いてみて、やはりここは激渋の海沢川。
最初のヒットからはアタリも止まり、ネット界隈で囁かれ続ける「海沢川は上流に行くほど魚影が薄い」をモロに痛感するのであった。
そうこうしているうちに「三釜の滝」に到着である。

こうした落ち込みに居ずして一体どこにいるというのだろう?
いつもの如くだんだん雲行きが怪しくなってくる。
いや、むしろ海沢川においては平常運転か?
純粋に滝巡りだったら楽しい場所なのであろう。ご覧あれ「ネジレの滝」の大迫力を。
2尺くらいの巨大岩魚がいてもおかしくない。

林道で行く滝巡りは、ここから先「大滝」まで、様々なアクティビティが楽しめる。
杉の根が織りなす階段を登ったり……。

ロープで登る岩ステージ……。

この他にも踏み外したら滑落必至、一枚岩の斜面など……。
しかし明らか林道を着実に進んでいくと最大のご褒美が待ち受けるのだ。

落差23mの「大滝」がこちら↓

ここは滝つぼのほぼ真下まで行けるうえに、ちょっとした、それこそピクニックシートを敷いて休憩できるくらいのスペースがあるのでオススメだ。

じつはここの滝つぼで今日イチの失態を犯してしまう。
到着後、滝つぼに降りる前に少し高い場所から仕掛けを落としたところ強烈な引きが!あまりに久しぶりの出来事に少し思考停止してしまったのだが、針が完全にヤマメの口元を捕えているのを確認した私は「そうだ!動画を撮ろう♪」という奇行に出たのだ……。
片手でスマホを取り出し、カメラアプリを起動していると、滝つぼの端、枝ゴミなどが溜まる方へ逃げるヤマメ。逃すまいと急ぎ滝つぼ下まで降りる私。
糸が緩み枝ゴミの下に潜り込むヤマメ
スマホを落とし、さらにコケる私。
針がはずれ無事に逃げることができたヤマメ
言葉を失う私。
枚挙にいとまが無い「釣りあるある」の中でも横綱クラスの失態だ。

その後、傷心のまま滝つぼから下流へ、行けるところまで釣り下がり、ヒット&ロストやキャッチ&リリースを繰り返しながら再び戻って滝つぼにトライするもバッチリ警戒モード……諦めて納竿。

足取りも重たい中、入渓地点の海沢園地まで戻って、そこから下流の、今日まだ探ってない箇所で「ダメもとで少しやるか?」と竿を出したときだ。
この日2番目に強いアタリが!
大滝での失態が脳裏をかすめたので陸地まで強引にぶっこ抜き! ジャスト20cmにして今日唯一のキャッチとなった。

かくて初夏の爽やかな日差しの中、私の海沢川釣行は終わった。
もう当分来ることはないだろう。
結局この日は7ヒット中、1キャッチ3リリース3バラし。
思うような釣果が出ない……。
これもまた釣りの醍醐味か?
しかし帰りの車中、クタクタになりながらも「もう釣りに行きたい」という感情、デートが終わった帰りに「もう会いたい」みたいな、まるで恋愛感情にも似た感じ……。
これが渓流釣りの魅力。
行きの車中の自問の答えに少し近づいた気がした夕刻の奥多摩だった。

投稿者/投稿者: MTGはどうしたのさ!

※管理人より/本記事は2024年6月7日にご投稿いただきました

1+

関連コンテンツ



-皆様の投稿, 釣り, 釣り場ガイド

Copyright© 釣りとバイクが趣味なんだ。 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.