巷では「魚食系男子」なるものが話題になっているそうです。
いや、恋愛の肉食系男子に対する発想として、魚食系と表現することもあり、この場合は「肉食系が難しいことは考えずガンガンアピールできるタイプ、草食系が自分からは全くアピールできないタイプとすると、魚食系男子は緻密な作戦で上手に女性を惹き付ける肉食よりの男子」だそうです。
フムフム。
※参考サイト/Grapps
・男も恋の駆け引きしてるんです。緻密な計算が特徴の魚食系男子とは…?
まぁ、今回はそんな比喩的なものではなく、
本当に「ご飯のおかずには肉ではなく、魚がいいっす」という文字どおりの魚食系男子の話です。
こちらも熱いんですって。
もともとは北海道北見市の若手漁師らが、
魚離れが進む日本で魅力を広めようと「魚食系男子Project」と銘打ち、地場産魚介類をPRするイベント開催などに力を入れるようになったのがきっかけとのことです。
※参考サイト/佐賀新聞
・「魚食系」漁師が魅力発信
なお、今月の20日には魚の血抜きをまとめた書籍も出版されるようです。
タイトルは『魚食革命「津本式 究極の血抜き」完全版』です。
俺は出版界の人間ですが、この書籍に関わったわけではありません。
でも、ま、出版不況の時代ですから、
業界全体を盛り上げるためにもリンクも貼っておきますか。
適切な血抜きとか、確かに釣り人なら知りたい情報ですよね。
機会があったら、著者の津本様に取材したい……。
んで、ここで終わったら、ただの言葉の説明と本の紹介で終わってしまうので、
ここからは魚食に対するちょっとした情報を。
まず、あらためて、肉と魚、同じタンパク質ですが、
何が違うかという説明から。
これなら、俺は何冊か栄養に関する書籍を編集したことがあるのでわかります。
ここで、はずせないのが「DHA」と「EPA」ですね。
きっと、皆様も一度は耳にしたことがあるでしょう。
どちらも栄養素で、
DHAはドコサヘキサエン酸、EPAはエイコサペンタエン酸の略です。
な、長い。
今日はこれだけは覚えて帰ってください(笑)。
ちなみにスリランカの首都は「スリジャヤワルダナプラコッテ」です(←まったく関係ない)。
んで、なぜDHAやEPAが魚食を語る際にはずせないかというと、
それらは魚(とくに青魚)に多く含まれているからです。
ざくっというと、これらは次のような働きがあるとされています。
・記憶力&集中力の維持
・目の健康の維持
・血液をサラサラに
・中性脂肪の低下
おぉ、よいとこばかり。
とくに妊婦さんへの情報としてカルシウムの摂取も含めて「魚を食べましょう」とよくいわれます。
ただ、その一方で、魚には水銀も含まれているので、それがお腹のなかの赤ちゃんに悪い影響を与えるという説もあったりして……。
なんでも、そうですが、ここらへんはバランスでしょうね。
これはすべてにあてはまります。
偏食こそが万病のもとなので、肉ばかり食べることなく、
ときには魚も食べるということを心がけましょ。
外食が続くと、やれ「豚の生姜焼き定食だ」、「鶏の唐揚げ定食だ」と、
どうしても肉に偏りがちですからね。
栄養素について学んだところで、次は美味しく食べる方法についてです。
一般的には「食材は新鮮なほうが美味」と思われがちですが、
じつは、この説は万能ではありません。
ちと、話は飛びますが、俺は川越市民で、川越といえばサツマイモが有名なんす。
シーズンになるとイモ掘りをさせてくれる農家さんも多数あります(もちろん有料で掘ったイモはお持ち帰りできます)。
んで、あるとき、横浜在住の友人を案内したときにイモ掘りをしたんすね。
それで、持ち帰って、すぐに焼きイモにしたのですが、どうも美味くない……。
そのときは「川越のサツマイモってこんなもんか……」と思ったものです。
ところが、あとで家庭菜園の本を作ったときに知ったのですが、
サツマイモは掘りたては美味くないのですって。
というのも、サツマイモはデンプン質が多いのですが、収穫して1カ月くらい経つとデンプン質が糖分に変わって甘味が増すのだそう。
つまり、ジャガイモは掘りたてのほうがが美味いが、サツマイモは寝かしてからのほうが美味いということっす。
ひるがえって魚です。
魚も「寝かしたほうが美味い」があてはまることがあるのです。
魚の旨みはアミノ酸という成分ですが、寝かすことによって、これが増すこともあると。
わかりやすく、一般家庭でも実践しやすくいうと
「魚に軽く塩をして一晩寝かせ、食べる直前に塩を洗って食べるだけで、旨みは全然違う。入門編にいい魚? アジか鮭やな。違いが分かりやすいという意味でもね」とのこと。
※参考サイト/あまから手帖
・プロ×プロ 料理を深める技 第7回「魚の熟成」
確か、アジなどの干物がうまいのもアミノ酸が凝縮されるからだったかと(違ったら、ごめんなさい)。
さらに、「塩焼きはそうかもしれんが、刺身は断然、新鮮なほうでしょ」というあなた。
俺は以前、釣りライターさんから「ヒラメの刺身は新鮮なほうがよいけれど、同じフラットフィッシュのマゴチの刺身は少し寝かせたほうが美味い」という言葉を聞いたことがあります。
ん~、食の世界って奥深い。
以上、今回は「魚を食べる」についてでした。
でわでわ~。
投稿者/管理人
※サムネイル画像は以前、「趣味人に聞く」でお世話になった「つりうぇいぶ!」さんのもの。その記事はこちら。つりうぇいぶさんのYouTubeチャンネルはこちら。