【プロのメカニックが教える】まずはサービスマニュアルの入手から【メンテンナンスのコツ】

オイル汚れにはガソリンを使う
 鳥山さんが変態であることがわかったところで本題です。今回はプロの方に我々アマチュアができるメンテナンスについてお伺いしたいと思っています。
「じつは、その質問、お答えするのが、なかなか難しいのですよね。先ほど『バイクはまるで人間のよう』と言いましたが、人間に個性があるように、バイクにも車種による違いはもちろん、個々の車体による差があって一概には言えませんから。あとは乗り手の事情も関係します。『オイル交換くらいは自分で』といっても、お金に余裕があれば、ショップにお願いしたほうが手間が少ないのは事実ですし……。そんななか、一つ言えるのは、自分でメンテナンスをしたいと思ったら、まず、愛車のサービスマニュアルを手に入れることです。そして、勉強することも大切です」
 今の時代、サービスマニュアルはWEBを利用すれば簡単に入手できますものね。でも、ちょっと値段が高くて……。わざわざサービスマニュアルを入手しなくても、WEBにはいろいろな情報が掲載されていますが……。
WEBは信頼度が不透明だと思っています。私としては印刷された活字が一番。活字には責任がありますので」
 メンテナンスはどこまでは自分でやるのがベターなのでしょうか。
「まず自分がどこまで理解できるかを知ることが大切です。それに、見落としがちですが、自分で工具を使っていじらなくても、愛車の状態の良し悪しを見極めることだって大切なメンテナンスだと思います」
 さすがに洗車は自分でやったほうがよいですよね?
「愛情をかければバイクは応えてくれますからね(笑)。ただ、洗車ひとつとっても、いろいろな考え方があって、『ホースなどで水をかける』という人がいれば、『濡れたタオルで吹く』という人もいます」
 ち、ちなみに、どちらが正解で?
「この問題はどちらが正解ということはないと思いますが、私個人としては、タオルもしくは綿100%の古Tシャツを裁断したものを濡らして汚れを拭きとるのがベターかなと思っています」
 最近、俺は洗車もしていないかも……。
「それはダメですね(笑)。メンテナンスはやさしく拭き上げることがスタートです。そして、オイルの汚れにはガソリンを使います。オイルの汚れはガソリンで中和するのが手っ取り早いのですよね。もしくは、市販されているアルコールでもいいと思います」
 勉強になります。
「あとは1枚のタオルで終わらそうと汚れたタオルを使うと、汚れが伸びるだけで、きれいにしているのか汚しているのかわからなくなります。ですので、拭き上げる場所ごとにタオルを用意しましょう。その際には愛情を持って、しっかりと車体の状態を確認すること。触ることで、ネジのゆるみやオイル漏れも見つけられます。そして、ここで重要になるのがサービスマニュアルです。『遊びやガタが正常かどうか』はサービスマニュアルに記載されている情報で知ることができます
 なるほど。俺の愛車のサービスマニュアルを入手しなくては……。
「あとはタイヤの空気圧の確認と調整は、ぜひ自分でやってほしいメンテナンスです。おすすめは片手で持ち運べるようなコンパクトタイプの100ボルトのコンプレッサー。意外とリーズナブルですし、自動車にも使えるので、一家に一台あると重宝します。あわせて、家庭用発電機もあるとよいですね。『そんなおおげさな……』と思うかもしれませんが、防災のことを考えると、悪い買い物ではないと思います」

カワサキKLX250のサービスマニュアル。画像は通販サイト「モノタロウ」からで、そこでの価格は4,180円とのことです。

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