【ライダー必見!】ネイキッド&オフ車には静的体幹トレーニング【腰痛対策 その四】

趣味人に聞く バイク編 其の六 野上鉄夫さんの巻

『趣味人に聞く』で初の連載となったプロのパーソナルトレーナー・野上鉄夫さんによる「ライダーのための腰痛対策」。連載第4回はネイキッド&オフ車編です(ちなみに「其の壱」の記事はこちら、「其の二」はこちら、「其の参」はこちらです)。
それでは、早速、よろしくお願いいたします。
文・写真/野上鉄夫

みなさんこんにちは!!

トレーナーの野上です。
このサイトに寄稿するのもいよいよ最終回になりました。
バイク乗りのための腰痛対策、今回はネイキッド&オフ車編です。

日本のスポーツバイクの歴史を紐解くと「ネイキッド」がその原点であるといえるでしょう。
僕も中学生の頃に憧れたのは、FX、XJ、GSX、CBXと行った、初代インライン4ネイキッドミドルバイクの数々です。
僕同様、この世代のバイクに憧れてバイクに乗っている方も多いと思います。
しかし、この世代のバイクを知っている僕と同世代の方達は、そろそろ「いいお年頃」な方も多いと思います(^^;
当然普段から腰痛に悩まされている方も少なくないでしょう。
以前ご紹介した記事の中に、腰痛は「筋肉が原因の腰痛」「骨が原因の腰痛」があるということをご紹介しました。

この世代の方の腰痛に関しては、その両方の腰痛を持っている方も少なくないと思います。
そして今回のテーマである「ネイキッド」「オフ車」です。
最近はオフ車というよりは「アドベンチャーバイク」として、人気があるバイクの方が多いですが、これらのバイクの特徴は、「ややアップライト」なライディング姿勢にあります。

このライディング姿勢に関しては、今までご紹介したスーパースポーツやアメリカンバイクなどと比べると腰に負担がかかりづらい姿勢であるといえます。
また、姿勢の自由度も高いことも特徴です。
そのため、長時間同じ姿勢を保つことによって筋肉が緊張して腰痛を発する筋肉系の腰痛にはなりにくいと考えられます(まったくならないというわけではありませんが)。

それよりも、このアップライトな姿勢で問題なのは、アップライトであるがゆえに背骨に「垂直方向への負荷」がかかりやすいことです。
この垂直方向への負荷は、実はもう一つの腰痛の原因である「骨系」の腰痛には非常に悪影響を及ぼします

とくに「椎間板ヘルニア」「脊椎分離症」「すべり症」の方は上下方向への衝撃がかかることは禁忌とされています。

「それでもネイキッドバイクに憧れていて、どうしても乗りたいんですけど……」という方は、腰痛用のコルセットをお腹に巻くことをおすすめします。

ただ、厄介なことに、椎間板ヘルニアに対するアプローチと腰椎分離症やすべり症へのアプローチは「真逆」です。
これはあまり知られていないことなのですが、椎間板ヘルニアは「前屈系のストレッチ」はしてはいけないのです。
逆に脊椎分離症やすべり症の方は「後屈系のストレッチ」が禁止とされています

これはストレッチに限らず、筋トレも同じです。
簡単にいうと、椎間板ヘルニアの方は「前屈する筋トレ」はしてはいけません
脊椎分離症の方は、「後屈する筋トレ」はしてはいけません

前屈するストレッチにはみなさんご存知「長座体前屈」という、足を伸ばして体を前に倒す系のストレッチなどがあります。
前屈する筋トレは、これまたみなさんご存知の「腹筋運動」などがあります。

一方、後屈するストレッチは「身体をそらす系」のストレッチであり、筋トレも以前スーパースポーツのときにご紹介した「バックエクステンション」のような、身体をそらす系の筋トレになります。

では、「何がいいのか?」です。

まず、ストレッチに関しては、それぞれ「逆」がおすすめとなります。
つまり椎間板ヘルニアであれば「身体を反らす系のストレッチ」で、脊椎分離症やすべり症であれば「前屈系のストレッチ」です。

筋トレに関しても同様に……と言いたいところですが、どちらかというと、前屈したり後屈したりと脊椎を稼働させるようなトレーニングではなく、体幹を動かさないで「固める」ようにしてトレーニングする「静的体幹トレーニング」がおすすめです。

おすすめは「プランク」「サイドプランク」「バックブリッジ」となります。
「プランク」と「バックブリッジ」は以前も紹介しましたが、あらためて紹介します。

ネイキッド&オフ車の腰痛対策としておすすめのメソッド①
【プランク】
手順① 手足を床について状態から骨盤を浮かして前腕と足で体を支える。この姿勢を20秒間キープする

※横から見たときに体がまっすぐに(キツければやや骨盤を上げる)
※手はヒジから肩が、真横から見たときも、正面から見たときも床に垂直になるように。
※ヒザは完全に伸ばしきる
※足は開いてもよい。足を閉じると運動強度が高くなる
※足の甲の部分は床に対して垂直

動画の説明もあります(リンクはこちら)。

ネイキッド&オフ車の腰痛対策としておすすめのメソッド①
【サイドプランク】
手順① 床に横向きになり、前腕と足の側面で体を支える

※左右両方を行う。
※正面から見たときに足、おへそ、胸、顔のラインが一直先になるように。腰が落ちないように要注意!
※お尻を引かない(真上から見たときもまっすぐになるように)
※足はつま先側やかかと側ではなく、側面全体をつける。
動画の説明もあります(リンクはこちら)。

ネイキッド&オフ車の腰痛対策としておすすめのメソッド③
【バックブリッジ】
手順① 仰向けになり、かかとをお尻のほうに引きつける

※両手は身体の横に置く

手順② 骨盤を持ち上げて静止する

※横から見て身体が一直線になるように

【手順③】その後、ゆっくりと元の姿勢に戻る

動画の説明もあります(リンクはこちら)。

この3種目を、プランク30秒、サイドプランク20秒、バックブリッジ1分を目安にそれぞれ1~3セット、週に2回ほど実施するようにしてください。

また、いうまでもないですが、ここで大切なのは、「自分の腰痛のタイプは何か」を病院で調べておくことです。
そして、腰痛のタイプが「骨系」であることがわかったら、その対策は上記に記したことを参考にトレーニングを行なってください。

4回にわたり、寄稿させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
バイクのタイプ、腰痛のタイプによって対策が変わることがわかっていただけたと思います。
ぜひ、これらの記事をご参考にしながら末永くバイクライフを楽しんでいただきたいと思います。

私もいつかリターンする予定です。
ツーリング先のどこかの空の下でみなさまに会えることを楽しみにしています。

ご愛読いただきまして、本当にありがとうございました。

【連載】
・ライダーのための腰痛対策メソッド 其の壱【基本編】はこちら
・ライダーのための腰痛対策メソッド 其の弐【スーパースポーツ編】はこちら
・ライダーのための腰痛対策メソッド 其の参【アメリカン編】はこちら

[趣味人のプロフィール]

野上鉄夫
30年間で1万人以上の方に目的別運動プログラムを鉛筆一本で作成してきたフィットネスクラブの猫好きインストラクター。日本トレーニング指導者協会 認定指導員(JATI-ATI)、健康運動指導士、NSCA-CPTパーソナルトレーナー。ブログ『フィットネス&スポーツ情報発信ブログ ようこそフィットネスフィールドへ』も大人気(ブログはこちら)。
最近が食べた美味しかったものはセブンイレブンで売っている冷食のチャーハン「すみれ」。
最近購入した筋トレグッズ(健康に役立つグッズ)は「クレアチン」。「これはサプリメントですが初めての購入でした」。

【趣味人に聞く/バイク編のバックナンバー】
其の一 肉山☆のりこさんの巻 リーズナブルなバイク満喫術
其の二 ペペモーターサイクルス・鳥山さんの巻 プロのメカニックが教えるメンテナンスのコツ
其の三 タカハシミツルさんの巻 バイクの楽しみ&旧車の魅力
其の四 小川みずきさんの巻 入門者におすすめのバイク取り回し術
其の五 シロクマさんの巻 リターンライダーがすすめる最新バイクギア

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