今回の『趣味人』のmichikoさんは『Se non ora quando?』というサイトを運営しています(リンクはこちら)。
あ、『Se non ora quando?』はイタリア語で「今より良いときはない!」という意味だそう。そちらのキャッチコピーが『バイク・釣り・旅行 日々是好日』で、もちろん俺としては『バイク』『釣り』にピクンと反応して、覗いてみたら「あ、あのドゥカティに乗ってる!」と思ってバイトして(食いついて)しまいました。
ドゥカティはイタリアのメーカーで、外車に関心のない俺が唯一「かっちょえぇ」と思っているんす(←単なる個人的嗜好)。
お話を聞いたところ、michikoさん、かなり波乱万丈なバイク人生で……。
取材・文/管理人 写真/サムネイル画像を含め、すべてmichikoさんのサイトより。無断転載は禁止とさせていただきます
気がつけばバイク一家に……
早速ですが、なぜ、michikoさんはドゥカティを選んだので?
「高校生のときに初めて見たマイクヘイルウッドレプリカ。かっこい車体、サウンド、とにかく圧倒的なバイクで……」
うんうん。ちょっと国産車にはない雰囲気ですよね。
「そうなのです。それで、大人になったら、あのバイクに乗ってセンタースタンドをかけ、長い髪を風になびかせてキックでエンジンをかけようと……。そんな思いで妄想しながら憧れの目で見ていました」
すぐにドゥカティに?
「いえ。国産の性能のよい、乗るのが楽なバイクをついつい選んでしまっていました(笑)。バイク歴はカワサキ250LTD Twin→ホンダVT250F INTEGRA→ホンダCBR400F→ヤマハFZ750→カワサキGPz750F→カワサキZephyr 750、そしてドゥカティSS900ieです」
実際にドゥカティに乗ってみての感想は?
「ドゥカティの魅力は、その存在感だと思います。イタリア車の持つ独特の存在感がすごいのですよ」
高速道路のサービスエリアの駐輪場でもドゥカティを見ると「おぉ」と思いますものね。
「そのシェイプアップされたスタイリングが魅力の一つ。あとは、私が思うに、やはり『サウンド』ですよね。これはイタリア製の四輪も然り。フェラーリやマセラッティといった高級車の乾いた高音のシビれるサウンドから、チンクエチェントのような大衆車のちょっとノイジィーなサウンドまで、イタリア産には音のマジックがあります」
SS900ieもよい音がするので?
「それが……ノーマルでは少し残念な音です(笑)。ただ、今は付けているテルミニョーニのサイレンサーのおかげでL型ツインエンジンの『ドゥカティこれぞ!』というサウンドが響きます。イタリア人のバイク乗りの友達には『日本のバイクのほうが壊れないし、性能もいいのに、なんでDucatiなの?』と言われますが『あなた方イタリアの男性のように少し適当なくらいの方が魅力的じゃない? お堅いイメージのあるドイツの人たちより』というと妙に納得されます。かっちりしすぎていないところがよいのですよ」
そもそもバイクに乗ろうと思ったきっかけは?
「父が若いころ陸王に乗っていて、その話をいつも聞かされていたことからバイクというものに興味を持ちました」
陸王!! 今回はすんごい単語が出てきます。
「時代ですよ(笑)。時代といえば、私が年齢的に免許を取れるようになた高校生の頃は、バイクブームが起こるとともに三ない運動も真っ盛り。世間の高校生には『免許を取らせない』『買わせない』『運転させない』というご時世でした。でも、私はいわゆるお嬢様学校に在籍していて、そもそもバイクとは無関係のところで生きていました。バイクの話はまったく出ないので、それでむしろ素直に免許を取りに行った次第です。ただ、かつてバイクに乗っていたから反対しないと思っていた父の大反対に合い、説得するのに時間を要しました。ようやく高校1年生の終わりになって教習所に通うことができました。免許を取ったのは高2になってすぐです」
最初のバイクはカワサキ250LTD Twinでしたね。
「知人のRZ350を買う予定でしたが、父が『2ストは絶対ダメ、アメリカンならよい』ということでこのバイクになりました。バイクの免許を反対したのも、アメリカンでないとダメといったのも、今になれば自分で乗っていて危ないことがわかっていた親心だと思います」
確かにかつては『バイクは危ない』というイメージが強かったですものね。
「はい。それでも乗れば楽しく、バイクライフを楽しんでいたところ、父もバイクに復活、さらに免許だけは昔のクルマの免許で二輪は何でも乗れた母までも教習所で乗り方を習ってきて乗るようになりました。さらにさらに最後に1つ下の弟が免許を取り、家族で乗るようになりました。母が乗り出したときにカワサキ250LTD Twinは母に譲り、晴れてホンダVT250F INTEGRAに乗るようになりました」
バイク家族っすなぁ。
「バイク、みんな好きで、楽しんでいました。ところが、高2の冬にアクシデントが……。すり抜け中にタクシーがはじに寄ることなく、信号待ちでの停車する車の列で、お客さんを下ろすのにドアを開けて……。私は弾き飛ばされてしまったのです」
事故したって、バイクが好きで……
じ、事故したわけですね……。
「入院しました。右足を30cm近く縫い、右中指は開放性骨折で、看護婦さんに止められながらも自分の骨をじっくり観察してしまいました。それでも、私はやはりバイクが好きで、退院したら、すぐにホンダCBR400Fを購入。その後、高3のときに限定解除(現在の大型二輪免許)をして、発売されたばかりのヤマハFZ750に乗りました」
高3で限定解除……。まだ、教習所で取れない時代ですよね?
「そうです、その高校時代にはバイク屋さんに集う社会人ライダーのお兄さんたちによくしてもらい、走りを覚えました。限定解除は1回目から完走するも、1回目は落とされ、2回目で合格しました」
うわぁ、当時は5回、6回は当たり前でした。2回はすごいです。
「高校時代はかなりのめりこんでいましたから(笑)。FZ750は大学を出て社会人になっても乗っていたのですが、あるとき……」
もしや、また……。
「……。雨の名神にて転倒です。自分は無事でしたが、後続車が事故になり、自分で『もうバイクに乗る資格はない』と判断して、バイクを売りました……(バイク自体のダメージはそんなでもありませんでした)」
そ、それで……。
「でも、やはり、バイクを降りられず、カワサキGPz750Fを中古で買いました。猛省したわりに、GPz750Fの購入まではほんの数か月程度でした……。やっぱり、やめられない。そのときには、ただ、もう転ばないように乗ろうと思うばかりで、迷いはなかったです。ただ、このカワサキGPz750Fはヨーイングが激しくて、カワサキZephyr750に乗り換え。カワサキZephyr750は、相当、カスタムして乗っていました。この頃にはカスタムに力を入れる一方で、走りはだいぶおとなしくなっていたのですよね。そして、そのカワサキZephyr750も売却して、バイクのないとき、家の近くにドゥカティのディーラーができたのです。それで、知人とちょっと覗きに行ったときに衝動買いしたのが今のドゥカティSS900ieです。以来、ドゥカティSS900ieとの付き合いは17年以上になりました。今はオフ車のホンダCRF250も所有しています」
ずっとバイクとともに歩んできたのですね……ウンウン。
「高校生時代にかなりのめりこみ、大学生のときには落ち着き、社会人になってからは気分が良いときにはバイクに乗るというくらいの距離感で乗っていて、知らぬ間に長い付き合いになっています。今、熱心に乗っている人からするとまったくやる気のないライダーだと思います」
いやぁ、今も2台持ちの時点で、やる気は感じます。
「そうですか? あと、もう一つ、『気分がよいときにはバイクに乗る』という感じのお付き合いでちょうどよいと思っていたのに、2017年5月にカブのレースに参戦してですね……。やはりレースとなると『それなりに走らないと!』と気合をいれてがんばっていたら、レース中に前車の転倒に巻き込まれて転倒……。ケガで入院しました」
……。
「で、でも、入院は高校生のときと、その最近のカブレースの2回だけです。まぁ、カブレース事故では3カ月も入院しましたが……。会社にはカブで転んだとは言いましたが、カブのレースとは言っていません(笑)」
3カ月も……。
「リハビリ病院にはロードバイク(自転車)で転んで骨折をして入院した人がいましたが、『もう乗らない』と言っていました。理学療法士さんと話したり、自分のまわりを見渡したりすると、バイク乗りは懲りずに乗る人が多いです。私自身、このときは、端(はな)からバイクをやめる気はなく、リハビリをしながら、生活に支障はないだろうと気楽な感じで……。退院して2か月くらいしたら車検だし、そのときにバイクにちゃんと乗れるようになればいいくらいの思いでした。入院中に一番感じたことが、この『ライダーは懲りない』でした。バイクはやはり楽しいのですよ」
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