【バイク】シングル(1気筒)、ツイン(2気筒)、マルチ(4気筒)の特性とは?【エンジン】

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本サイトでは報告していますが、最近、俺はバイクを乗り換えまして、今はスズキSV650 ABSに乗っています。
このバイク、公式サイトによると「SV」にはいろいろな意味が込められているそうですが、その一つが「Sporty V-twin(スポーティーなVツイン)」だそうで。

※スズキ公式サイト・SV650 ABS

まぁ、こちらの大きな特徴の一つがV型ツインエンジンなんすわ。
俺はバイクは最後まで乗りつぶすタイプで、これまで乗ってきた車種は少ないのですが、俺の車歴を振り返るとカワサキ・バリオス(水冷マルチ)→カワサキZR-7(空冷マルチ)→カワサキDトラッカーX(水冷シングル)、そして今のSVと、冷却方式を含めると、すべて違うエンジン形式です。
これは、「いろいろなバイクに乗ってみたい」と意識しての結果です。

俺はものぐさで鈍感だし、もう昔のバイクのことは覚えていない面も多いのですが、それでも、エンジン形式が違うと乗り味は違うと断言できます。

そこで、今回は現在、バイク選びをしている方を中心に、あらためてエンジン形式の違いによる個性を紹介します。せっかくなので本サイトの名物企画の徹底比較ということで、気筒数別に1気筒(シングル)VS2気筒(ツイン)VS4気筒(マルチ)の徹底比較でいきます。

気筒って何?&水冷と空冷の違いも~基礎知識~

今回の比較は気筒数別です。
なので、まず、「そもそも気筒数ってなんぞ?」から。
これから先はモーターで走るバイクも登場するのでしょうが、現状(2021年現在)は、ほぼすべてのバイクの動力はガソリンを燃料とするエンジンです。
細かい説明は割愛しますが、エンジンは気体の熱膨張を利用して内部のピストンを往復運動させ、それを回転運動にかえてタイヤを回します。簡単な図にするとこんな感じ↓

そのピストンはシリンダーと呼ばれる筒状のなかにあり、気筒数とは、そのピストン&シリンダーの数のことです。英語を活用すると、1気筒はシングル、2気筒はツイン、3気筒はマルチといい、普段の会話では、このカタカナ表記のほうで呼ぶことのほうが多いですかね。まぁカッコつけですわ。

あとはエンジンを考える際には気筒数のほかに、冷却方式も重要なので、本題にいく前にサラリと触れておきます。
先に触れたようにエンジンで動力を得るには熱が必要なのですが、エンジンがあまり熱くなりすぎると、熱にやられてトラブルが発生します。いわゆるオーバーヒートという状態です。
というわけで冷却しなくてはいけないのですが、その方法は大きくは水冷と空冷にわけられます(かつてはスズキは油冷も採用していましたが、最近はないのではないかな……)。

これは文字通り水冷は水(正確には真水ではな冷却水という専用の液体)、空冷は空気で冷やします。どちらが多いかというと今は圧倒的に水冷ですわ。
なので、これまた本記事では割愛しようと思ったのですが、現行車種でも空冷のものがいくつかあるので、無視はできなかった……。

空冷エンジンは、さらに大きくは二つにわけられて、自然空冷と強制空冷タイプがあり、自然空冷は走行風だけで冷却し、強制空冷はエンジンで駆動する冷却ファンを利用して冷却します。
なぜ、水冷エンジンにくらべて少ないかというと弱点があるからです。それは「エンジンの温度制御能力が水冷エンジンよりも劣るため、結果として、燃費や出力、排出ガス性能が劣る」です。

ほぼほぼ将来的にはなくなるでしょうね。
ではなぜ、現状はなくなっていないかというと、空冷エンジンならではの魅力があるからで、もっとも大きいのは「見た目の美しさ」かと。
空気で冷やすには走行中に空気に触れる面積が大きいほうが有利で、そのためにエンジンにフィンというヒダヒダがあるのですよね。
これがかっこいい!
あと、シリンダー内で発生する燃焼音や機械音が直接放射されるためエンジン音が大きく、それも乗る人には魅力です。

※参考サイト/クリッカー
水冷と空冷の違いとは?エンジンを冷却水で冷やすか走行風で冷やすか【バイク用語辞典:冷却編】

現行の車種でいうとホンダCB1100(下の写真)、GB350、カワサキW800などが空冷です。

カワサキはわかりますが、ホンダがまだ空冷エンジンのバイクを製造しているのが少し意外。ただ、CB1100はつい先日の2021年10月8日に「ファイナルエディション」の発売&CB1100の生産終了を発表しました。

ちなみに俺個人としては空冷エンジン、好きですよ。
やっぱかっこよいから!
以前、乗っていたZR-7が空冷エンジンでしたが、「真夏だとエンジンの放射熱に耐えれない」ということはまったくなかったですし、オーバーヒートも一度もありませんでした。
GB350が人気となっていますが、空冷エンジンのかっこよさもあるのではないでしょうかね。

燃費がよいのはシングル~気筒数別の特徴~

さて、それでは気筒数別の徹底比較にいきますか。
実際は海外のメーカーの車種も含めると、3気筒や6気筒もあるのですが、他にくらべるとややマイナーということでここではあまりフィーチャーしません。
それと基礎知識としては、例えば同じ250CCで気筒数が違う場合は、気筒数が増えるほど、一つのピストン&シリンダーの容量は小さくなります。一般的にバイクの排気量は「総排気量」ですから、まぁそうですよね。

さっそく特徴をみていきましょ。
単気筒(シングル)
・シンプルな構造。気筒数が多いとお互いに影響を与えあうが、シングルはそれがない
・フィーリングとしてはダイレクト感がある
・低速からトルクがあり、スムーズに回転数を上げられる
・それほど高回転までは回らない

2気筒(ツイン)
・ピストン&シリンダーの配置別に並列2気筒、V型2気筒、水平対向2気筒という三つのタイプがある
・配置方式によってフィーリングが異なるが一般的にはシングルに近いダイレクト感がありつつ、高回転域まで伸びやかに吹け上がる

4気筒(マルチ)
・V型もあるが主流は横に並べる直列4気筒
・「海外のバイクに負けない高性能車を」と追求した結果に行きついたのがこのマルチで日本らしいといえる
・スムーズな出力特性で、とくに高回転まで回せるのが特徴

※参考サイト/ヤングマシン
【エンジンの気筒の数でなにがちがう?】バイクの乗り味ざっくり解説[単・2・3・4・6気筒]

どの気筒数にも特徴があるのですが、要素別にまとめるとしたら、次のような傾向があります。
[出力特性]
一般的にシングルはトルクがあり、気筒数が増えるほどパワーが大きくなる。つまり街乗りが多ければ乗りやすいのはシングル、高速道路などアクセルを開ける機会が多ければマルチが向いている(ツインはその中間/これはあくまでも傾向としてで、マルチが街乗りに向かないということはない)

[フィーリング]
・シングルはドコドコという鼓動感があり、マルチはヒュルル~という滑らかな印象。ツインはピストン&シリンダーの配置軽視によるが、これまたその中間ぽい

[車両価格]
・シングルのほうが構造がシンプルなので車両価格を抑えられ、気筒数が増えるほど高価になる傾向がある

[燃費]
・基本的に気筒数が少ないほど燃費はよい。理由は「気筒数が増えるほど、ピストンやクランクなど、エンジン内部のムービングパーツが多く、摩擦抵抗(フリクションロス)が大きいから」です。あと、気筒数が増えるほど車体重量が重くなるので、それも燃費に影響します(当然、重いほうが燃費は悪くなる)

※参考サイト/ヤマハの公式サイト
燃費の良いバイクの条件を学ぼう!

おおまかにはこんな感じですかね。
車体価格の面でも、燃費の面でも、財布に優しいのはシングルということになります。

ドコドコ感ならシングル~気筒数別のバイク選び~

特徴を知ったところで、では「実際のバイク選びで気筒数はどう考えるの?」を紹介します。
あらかじめお伝えしておくと、かなり俺の私見です。

前提としては気筒数は車種の性格を大きく左右するものの、バイク選びのチェック項目としては第2グループかと。
まずしっかりと考慮したい第1グループは「価格(予算)」「外見(カラーも含む)」「排気量」ですよね。
例えば車を考えるとわかりやすく、気筒数はあまり重視しないかと(自分の愛車の気筒数を知らないドライバーもいらっしゃるのでは?)。
ここらへんは個人の感覚によりますが……。

んで、実際には気筒数別にバイクを見るとどうなのか……。一部ですが、現行(2021年10月現在)のカタログをベースの俺の簡単なコメントとともに見ていきます。

単気筒(シングル)
なんといってもドコドコ感が魅力です。ほんと、バイクらしいエンジン! 俺はバイクで釣りに行くことが多く、よく夜中の山道を走るのですが、DトラッカーXに乗っていたとき、真っ暗で寂しく怖い道ではシングルのドコドコ感をとても頼もしく感じていました。
今はカタログ落ちしましたが、ヤマハSR400がシングルなので、それを思い出すと何となく感覚がつかめますかね。
あと、スクーターは排気量が大きいものを含めて、多くがシングルです。それにオフ車(オフロード車)もシングルがほとんど。
[主な現行車種]
ホンダ/カブ各種、レブル250、CB250RR、GB350、PCX
ヤマハ/マジェスティS
スズキ/ジクサー250
カワサキ/KLX230

大人気のレブル250がシングルです(写真はホンダの公式サイトより)

2気筒(ツイン)
先に触れたように俺は今、V型ツインのSV650に乗っているのですが、とてもスムーズなエンジンという印象です。ドコドコ感はアイドリングとか回転数が低くて静かなときに感じるものの、少しスピードを出すとあまり感じない。その意味、味という意味ではシングルに劣りますかね。
一般的には250CCの多くは並列のツインです。俺が若かりし頃は、みんなマルチだったのに。
扱いやすい気筒数だと思いますよ。

[主な現行車種/直列(並列ともいい意味は同じ)2気筒(ツイン)]
ホンダ/CBR250RR 、Rebel500(レブルは250がシングルで500と1100はツイン)、CRF1100L Africa Twin
ヤマハ/YZF-R25(R3)、MT-25(30)、MT-07
スズキ/GSX250R ABS、Vストローム250 ABS
カワサキ/Z250(400、650)、Ninja250(400、650)

カワサキのNINJA250は並列2気筒です(写真はカワサキの公式サイトより)

[主な現行車種/V型2気筒(ツイン)]
スズキ/Vストローム650 ABS(1050 ABS)、SV650 ABS

スズキのVストローム650は名前の通りV型ツインです。ただVストロール250は並列なので要注意です(写真はスズキの公式サイトより)

[主な現行車種/水平対向2気筒(ツイン)]
BMW/R 1250 R

豆知識的に紹介しておくとBMWにはピストン&シリンダーは真横にして向い合せるように並べる「水平対向2気筒」のモデルがあります。エンジンが横に大きいのが特徴で、根強い人気があるからには、大きなメリットがあるのでしょう(いや、俺もよくわからんのです)。写真はR 1250 Rで公式サイトより

4気筒(マルチ)
言葉的には4気筒以上はすべて「マルチ」なのでしょうが、バイク一部を除いて圧倒的に4気筒が多いっすね。
俺の経験ではバリオス(初期型で250CCで45PS!)がマルチでしたが、確かレッドゾーンは1万8千回転からだったような……。とにかく、とんでもない高回転エンジンでした(低回転がスカスカということはなかったですよ)。俺は、この印象が強くて、どちらかというとマルチは好みではない。いや、そこまで回す機会って、ほとんどないのですもの。あるとしたら高速道路で低いギアで走行するときくらい……。今はそこまでは高回転タイプではなく、クセは少ないと思いますが。
現行車種だと比較的排気量の大きいバイクはマルチが多いっす。
ホンダ/CB400 SUPER FOUR、CBR600RR
ヤマハ/YZF-R1 ABS
スズキ/GSX-S750 ABS、KATANA、Hayabusa
カワサキ/Z900RS、Z H2 SE

ヤマハの旗艦R1はマルチです(写真はヤマハの公式サイトより)

以上、2021年10月現在の現行車、なおかつ主だったところをいくつかピックアップして気筒数別に紹介しました。カタログ落ちしているなかでは、ヤマハのSRはやはりシングルの代表格的な存在ですし、人気のセローはオフ車ベースなので、やはりシングルです。
Vツインでいうと、これまた人気があったホンダのVTR250はVツインでしたね。
マルチは多く、名車といわれる車種にもマルチは多数あります。カワサキでいうと映画『トップガン』のGPZ900や漫画『あいつとララバイ』のZ2はマルチです。

ゴールドウイングの気筒数は…~その他の気筒数~

最後に他の気筒数についても簡単に触れておきます。
3気筒のバイクもあって、特性は2気筒と4気筒の中間で両者のよいとこどりだそう。
海外のメーカーに多く見られ、トライアンフのSpeed Tripleなどが3気筒です。
あとは国内では……、ヤマハMT-09が3気筒です。
俺個人としてはヤマハは手堅いイメージがあるので、これはちょっと意外。
900㏄という排気量も微妙ですし(いや失礼)、個性的なバイクをお求めの方にはよいかもしれません。

3気筒と個性的なヤマハMT-09(写真はヤマハの公式サイトより)

そしてもう一つ、忘れていけないのがホンダ・ゴールドウイングです。
排気量1833CCのこのバイクは国内メーカーが販売している車種とくらべると、すべてが規格外で、エンジンに注目すると水平対向6気筒エンジン(!)です。6気筒が珍しいですし、それが水平置きされているとは……。

こちらがゴールドウイングです(写真はホンダの公式サイトより)

以上、今回は気筒数別の徹底比較でした。
また、何か比べたいテーマが見つかったら、ご紹介したいと思います。
でわでわ~。

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