※2020年5月現在、日本政府から緊急事態宣言が発出され、「不要・不急の外出の自粛」が国民に要請されています。本記事はこのような状況下でのツーリングを推奨するものではありません。ライダーの皆さまにおかれましては、くれぐれも新型コロナウイルス感染症の拡大の予防にご留意いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
バイク編 その24 ゆっこバイクTVさんの巻
先日、ラジオを聞いていたら、「自分はバイクが趣味なのですが、最近はツーリングに出かけられないので、脳内ツーリングを楽しんでいます」というメールが紹介されていました。
なんでも、一度走ったツーリング道を頭のなかで疾走しているそう。
それで気がつくと2時間くらい経過しているのだとか(笑)。
脳内ツーリング!
その手があったか!?
今回は俺らライダーなら、みんな大好きハッピーターン、じゃなかった、温泉の紹介です。
今はとりあえず脳内温泉ツーリングを楽しみましょ。
そして、状況がよい方向に収束したら、実際に、よいお湯をいただきましょ。
ナビゲーターは人気の女性モトブロガー・ゆっこバイクTVのゆっこさんです。
取材・文/管理人 写真/ゆっこバイクTVさんのツイッターや動画のキャプチャです。無断転載は禁止とさせていただきます。
父の鬼教官ぶりに涙……~これまでのバイクライフ~
いきなりですが、俺はとくに女性ライダーは車歴が気になってしまう性質(たち)でして……。まず、ゆっこさんの車歴を教えていただけますか。
「免許を取って最初に乗ったのがスズキのRGV250Γです」
ぶ、ブイガンマ!? かっとびバイクではないですか!?
「親の所有物でして……。正直キツかった。乗りこなせたらカッコイイと思う、今でも憧れのバイクです」
あれは走る凶器というか、狂気というか……。時代、ですよね。それからは?
「購入した初マイバイクはホンダ・ジェイド250です。ただ、バイクに対する恐怖心が拭えず、ここで挫折(泣)」
ありゃ……。
「それから数年のブランクを経て、小型レンタルバイクで猛特訓を開始しました。ホンダ・GROM、カワサキ・Z125、スズキ・ジクサー150、ホンダ・VTR250、ホンダCBR400R、ヤマハYZF-R3……」
なるほど、レンタルバイクで練習するという方法もあるんすなぁ。基本的には段々と排気量を上げていったのですね?
「そうです。そして再スタートの相棒として決めたのがYZF-R3でした」
そういえば、そもそもバイクに乗りはじめたきっかけは?
「車&バイク好きな父と兄の影響です。二人ともまったりツーリングというよりは、サーキットとかレースが好きな『走りを追求する系』のライダーなので、家にあるバイクはレーサーレプリカばかり。攻めの姿勢で颯爽と走る姿に、最初は車にしか興味がなかった私もビビッときてしまったんですね。リビングで顔を合わせれば延々とバイク談義をしているし、『男たちをこんなに虜にさせるバイクって一体どんな乗り物なんだ!?』と」
それでゆっこさんも女性レーサーへと誘われて……。
「いえ(笑)。父も兄もバイクをすすめてくることは一度もありませんでした。でも、ついに私も乗りたくなってしまって免許を取りにいきました。『免許を取ろうと思ってるんだけど』と父に伝えたときは、すごく喜んでいました」
きっと、いろいろと優しく教えていただけたのでしょうね。
「全然です(笑)! 父はまさに鬼教官で、その鬼教官との公道デビューは一生忘れません。そのときの私のデビューマシンが父所有のRGV250Γでした。当然、教習車のCB400とは何もかも違うわけで……」
あ、Vガンマは1988年に登場したレーサーレプリカです。例えば現行のホンダCBR400Rは車重192kgで46PS、Vガンマは自主規制前なら161kgと30kgも軽くて馬力はほとんど変わらない45PSです。まぁ、当時は多くのバイクがその馬力だったのですが、さらにVガンマはピーキーな2ストです。
「鬼教官は『今から教習所で教わったこと全部忘れろ』と(泣)。『教習所で習った通りに乗ってちゃこのバイクは乗れない』と(号泣)。その言葉からスタートしました」
お兄さんも一緒に走ったので?
「はい。父と兄の間に挟んでもらっての走行だったのですが、『イエーイ!初めてのツーリングだー!』なんていう楽しい感じではありませんでした。二人ともライディングに対して非常に厳しい人なので、眉間にシワを寄せながら、かなり強めの口調の指導が入りました。後方からはフォームチェックのためカメラで撮影。『お前のフォームはこうなってて腰がこっちに逃げてるんだよ!』『そこはパーシャル! 目線はこう!』『シフトダウンは煽ってしっかり回転数合わせろ!』『基本がなってない、これじゃ乗れてるうちに入らない!』などなど。コンビニでの休憩中も笑顔は一切ありません。慣れないバイクと極度の緊張でガチガチになっていた私は、ついに立ちゴケしてブレーキレバーを折りました」
大変でしたなぁ。
「帰宅してからも、リビングでの反省会でダメ出しのオンパレード。落ち込む私を見て父がかけた言葉は、『これくらいでめげてたらバイクは乗れない。気合い入れろ』『頑張って練習すれば必ずどこかで見てる人はいるんだから』。悔しくて悔しくて、1人こっそりとベッドで泣き濡れた夜でした(涙)」
英才教育でしたね……。でも、その厳しさがあったからこそ、今は安全に乗れているのでしょうね
「公道デビューで緊張してる人を余計にガチガチにさせるようなあの雰囲気はやめてほしかったですけど(笑)。でも、やはり、それほどバイクは甘いもんじゃないっていうのがわかったし、今は父の乗り物に対しての熱や私への心配など、いろいろな要素があってのことだと理解しています。ライディングに対する姿勢や意識をしっかり持つって大事なことだと思うので、そういう基本的なマインドを叩きこんでくれた父には感謝です」
なるほど。さて、今回のランキングです。ゆっこさんは動画でいろいろな温泉を紹介しているということで、「おすすめの味わい温泉」をテーマにベスト5をナビゲートしていただきます。
第1位は、その名も『ほったらかし温泉』~おすすめ味わい温泉ベスト5~
第5位
玉川温泉(埼玉ときがわ町)
BGM、看板、ポスター、インテリア、すべてが昭和。私が行ったときは三波春夫さんの『世界の国からこんにちは』などが流れていました。
売店「玉川商店」では、昔懐かしい駄菓子や雑貨、全国各地から揃えたビンのサイダーなどがずらり。「お土産にも喜ばれそうだな~」と思いました。
食事処「玉川食堂」では、揚げパン・三角牛乳・ミルメークといった昭和の給食を再現したメニューまであるのです。
昭和っぽく畳にちゃぶ台で食べるスタイルなんですが、不思議とくつろげますね。帰ることを忘れそうになりました。
実際にこの時代を知らない私でさえ、なぜかノスタルジックな感情に駆られてしまったのだから、世代の人からしたら涙もんなんじゃないかな?
大人たちが目をキラキラさせながら「あ~! これあったよね!」とかいいながら、うれしそうにはしゃいでいる姿を見て、きっとすごく良い時代だったんだろうなぁと思いました。
ぜひ昭和世代の方たちに行ってもらいたい温泉です。
ゆっこバイクTVさんの紹介動画はこちら↓
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第4位
城ヶ崎海岸 富戸温泉(静岡県伊東市)
とくに夜は妖しげにライトアップされていて、一瞬温泉には見えない隠れ家的なところが気に入ったポイントでもあります。
全体的にこじんまりとしていますが、泉質がとてもよい! 塩分を多く含んでいる温泉なので、湯上り後の保温力が半端ない!
ずーっと身体がポカポカしているので、冬のツーリングにはもってこいですね。
それに海が目の前なので、昼はオーシャンビュー。夜はタイミングが良ければムーンロードが見られます。
あとは、この温泉が地元の方々に愛されているのはオーナーの人柄もあるのかなと思います。
かなり個性的で強烈なキャラクターですが、気持ちの温かい方です。
どれくらい強烈というと……動画に出演しているのでぜひご覧下さい。
ゆっこバイクTVさんの初回動画はこちら↓
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第3位
蔵王温泉(山形)
「指でサッと肌を撫でるだけで、こびりついた皮脂や汚れが落ちます」と説明書きがあるほど、絶大な洗浄力、美肌効果があるのです。
美白とか美肌とかいうキーワードって、とくに女性は反応しちゃいますよね。
高原地帯なので、ひんやりとした空気と、蔵王温泉の特徴である硫黄の匂いが絶妙にまざりあってたまらなくよかった。
お湯は乳白色でとっても柔らかく、いつまでも浸かっていたい気持ち良さ。あんなに長風呂したのは久しぶりでした。
周りには蔵王エコーライン・ハイライン、西蔵王高原ラインなどなど、絶景&爽快ワインディングロードがたくさんあるので、走りを楽しみたい人にもおすすめです。
ゆっこバイクTVさんの紹介動画はこちら↓
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第2位
千鹿谷鉱泉(埼玉秩父市)
『男でも1人で行くのは勇気がいる』『怖すぎる』と、動画でも多くの反響があった温泉です。
女将さんが1人で管理をされているんですが基本留守にしています。
ノートに日付と人数を記入し、入浴料は木箱のなかに置いて入り、出るときはフタを閉めて電気を消して帰るという完全セルフスタイル。
他人の家に勝手に上がってお風呂に入るようなドキドキ感です。
ところどころ床が柔らかくなっていたりして、かなり老朽化が進んでいますが、浴室内はちゃんと綺麗に保たれていました。
大人二人も入ればギュウギュウな小さな湯舟ですが、お湯は極上です!
通常、自然湧出する冷鉱泉の温泉は塩素消毒が必要となるところですが、ここは塩素消毒なしで抜群の泉質を保っているという貴重な温泉のひとつなのです。
蛇口から出る源泉を触るとわかりますが、今まで体感したことのないヌルすべ感! 濃厚な化粧水に浸かっているような感じでした。
1日に1人訪れるかどうかというレベルなので、めったに誰かとバッティングすることはないし、
上質な湯を贅沢に独り占めできる、まさに知る人ぞ知る秘湯と言った感じです。
秩父ツーリングの際に、ぜひ勇気を出して(笑)、立ち寄ってほしい温泉です。
※残念ながら現在は休館中です
ゆっこバイクTVさんの紹介動画はこちら↓
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第1位
ほったらかし温泉(山梨県山梨市)
宝石箱をひっくり返したような街の煌(きら)めきに感動してしまいました。
「あっちの湯」と「こっちの湯」があって、それぞれ違った景色が楽しめます。
帰り道も、市街へと下っていく山道で夜景がドーンと見える瞬間があったりして、最後の最後まで心奪われること間違いなしです。
日の出の1時間前からOPENしているので、早起きして富士山+朝焼けを見ながらの入浴も幻想的でおすすめ。
また、ほったらかし温泉名物の「温玉揚げ」は、サクサク衣に中はとろーり半熟卵という、シンプルながらクセになる一品です。温泉上がりに食べるのが最高!
しっかりと舗装されたバイク専用駐輪スペースがあるのもライダーにはうれしいポイントです。
ゆっこバイクTVさんの紹介動画はこちら↓
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俺も温泉が好きなのですが、どこも行ったことがないですし、行きたくなりました。
「『動画で紹介してた温泉に行ってきたよ!』と報告くれる視聴者さんが増えてきたので、ゆっこバイクTV温泉部というSNS上の部活を作ってしまいました。幽霊部員歓迎なゆる〜い部活です(笑)全国の温泉情報を共有しています」
そうそう、あとはゆっこさんの動画について、あらためて自分の口からいわせてください。ゆっこさんの動画は本当に丁寧に編集していて、まるでテレビ番組のようです。未見の方は、ぜひ一度チェックを。まるで温泉巡りの情報番組を見るようです。
「ありがとうございます。ただ、温泉だけの人間ではないですよ(笑)。バイク女子部やYZF-R3ミーティングといったイベント企画も行っています。そして、それらを通して、少しづつですが視聴者さん同士の輪が広がってきているのを実感しています。せっかく自分のチャンネルに魅力を感じて集まってきてくれた人たちなので、どんどん繋がって、みんなのバイクライフを充実させてもらえたらいいなぁという思いです」
これからの抱負は?
「今後もツーリング情報を発信していくとともに、自身のライディングスキル向上のためにオフロードやサーキットにも挑戦したいです。今はまだまだ新型コロナウイルスの収束が見えない状況ですが、また楽しくツーリングできる日が来る事を願って、みんなで無事に乗り越えましょう!」
【趣味人のプロフィール】
ゆっこバイクTV
ゆっこバイクTV にてツーリング動画配信中。ブログや (有)結心モータースもよろしくお願いします。
最近食べた美味しいもの/「スーパーで買ったステーキ肉(笑)。侮れないですね! お店で食べるよりコスパ良いし、ハマりそうです」
最近購入したバイク関連グッズ/「ヘルメットのシールドを新調しました。Arai純正の薄めのミラーシールドにしたんですが、夜間も視界良好で快適に走れてます!」
【趣味人に聞く/バイク編のバックナンバー】
その1 肉山☆のりこさんの巻 リーズナブルなバイク満喫術
その2 ペペモーターサイクルス・鳥山さんの巻 プロのメカが教えるメンテナンスのコツ
その3 タカハシミツルさんの巻 バイクの楽しみ&旧車の魅力
その4 小川みずきさんの巻 入門者におすすめのバイク取り回し術
その5 シロクマさんの巻 リターンライダーがすすめる最新バイクギア
その6 野上鉄夫さんの巻 パーソナルトレーナーが教えるバイク乗りのための腰痛対策
その7 平塚さんの巻 自分のバイクで海外ツーリング
その8 マヨさんの巻 若い世代がバイクを選んだ理由
その9 コバンさんの巻 トコトコ カブ旅の魅力
その10 michikoさんの巻 ドゥカティ乗りがバイクを降りられない理由
その11 ピカレスクさんの巻 バイク釣行のポイント
その12 kanai factoryさんの巻 バイクで行く、おすすめB級グルメのお店
その13 あおさんの巻 全国版おすすめの感動ロード・ベスト5
その14 肉山☆のりこさんの巻 バイクで行く激熱&格安温泉ベスト3
その15 ワヤエンカウントさんの巻 都道府県別おすすめツーリングスポット【岡山県編】
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その17 山ちゃんさんの巻 都道府県別おすすめツーリングポイント【茨城県編】
その18 @ともさんの巻 人気アメブロガーおすすめの「くねくね道」ベスト5
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その20 ぴなこさんの巻 都道府県別おすすめツーリングポイント【埼玉県編】
その21 はちよさんの巻 おすすめバイクツーリングアイテム・ベスト5
その22 寺崎愛さんの巻 ジムカーナの魅力・ベスト3
その23 ダイスケさんの巻 女性にバイクに興味を持ってもらう方法ベスト5
執筆者のプロフィール
- 本サイトの管理人です。34はゲーム「クラッシュ・オブ・クラン」のアカウント名です。いや、名前なんかは何でもよいのです。大抵のゲームは、このアカウント名にしています。本職は紙媒体の編集&ライターです。
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