【たけちんさん】渓流のエサ釣りとルアー釣り、釣れるのはどっち⁉

釣り編 その47 たけちんさんの巻

今回は俺のメインフィールドである渓流釣り関連の記事です。
テーマはずばり「渓流釣りのエサ釣りとルアー釣り、どちらが釣れる?」です。
俺はエサ釣り派で、それを選んでいる理由は自然に近くて、いちばん釣れると思っているからです。
でも、最近は渓流のルアー釣りも人気なのですよね。
なもんで、「これは話を聞くっきゃない」と考え(ものぐさなので自分でルアー釣りをやろうとは思わない……)、アメブロで渓流をはじめとする釣りな日々をつづっているたけちんさんに取材を申し込んだのでした。
はたして、気になる疑問の答えは……?

※本記事の写真はたけちんさんの許可を得て、たけちんさんのブログより転載しています。無断転載は禁止とさせていただけます。

体への負担の少なさでルアー釣りを開始~これまでの釣り人生~

釣りというと、「子どものころから……」という話をよく耳にしますが、たけちんさんも?
「私はそうではなくて、釣りをはじめたのは40歳になってからです。釣りをはじめる年齢としては遅いほうでしょうね。私は妻と子ども2人の4人家族で、子どもが小さい頃は何かと忙しくて……。それが下の子が小学校に入学したあたりから、少しずつ自分の時間が持てるようになりました。そうなると徐々に『自分は趣味がないなぁ』『家族との時間に加えて、もう少し自分が楽しめるものがあったほうがよいのかなぁ』と思うようになって……」

それが釣りだったと?
「はい。あとはブログも関係しています。新しい趣味を考えはじめていたちょうどその頃、私の義理の兄がキャンプにハマっていて、キャンプのブログを書いていました。それで、『ブログっておもしろいから書いてみたら』とすすめられたのです。ただ、その頃の自分にはとくにブログに書くことがなくて……。義兄曰く『なにか趣味でもはじめてそれを書くといい』とのことで、以前より気になっていた釣りをはじめてみました」

こちらの写真、パッと見は「はて……」かもしれませんが、こちらが記念すべきたけちんさんのアメブロへの初投稿写真です。セイゴですな(写真はたけちんさんのブログより)

釣りをしてみての感想は?
「おもしろくて、釣りをはじめてからの11年間、ほぼ毎週のように海に川に行くようになってしまいました(笑)。今まで、いろいろな釣りをしてきたなぁ」

最初はなにから?
「堤防、岸壁のキワに餌を落として魚を釣るヘチ釣りです。今は仕事の関係で長野県に住んでいますが、自分が釣りをはじめた頃は今よりは海に近い都心に住んでいましたし。ヘチ釣りはカラス貝やカニなどの餌でクロダイを狙う釣りなのですが、なかなか最初の1枚が釣れなくて……。周りの方にいろいろ教えていただいたり、自分で勉強したりで、釣りをはじめて1年後、やっと野島防波堤(神奈川県横浜市)で人生初のクロダイが釣れました。あれは本当にうれしくて、その感動は今でもはっきり覚えています。そして不思議なことに1枚釣れるとその後もわりとコンスタントに釣れるようになりました」

こちらがたけちんさんの人生初のクロダイです。2011年ですね。それにしても釣れなくても1年通うところが素敵です(写真はたけちんさんのブログより)

渓流釣りはいつから?
「仕事の関係で長野県に越してきてからはじめました。最初はエサ釣りからです。私はよく釣り糸が短い提灯(ちょうちん)釣りで、支流を釣り上がるようなスタイルでやっていました。それが、冬のある日に街中の駐車場で、張っていた氷により豪快にすっ転んで足首を骨折してしまったのです。手術で足首にプレートを入れ、骨折から2ヵ月で普通に歩けるようになりましたが、骨折した年は『少し足の負担を減らしたほうがよいかな』と思いました。それで、『エサよりもルアーのほうが立っている場所から四方を探れてウロウロしなくていい』と考えてルアー釣りをはじめたのです」

ルアーをはじめた理由がユニークです(笑)。
「そうですよね(笑)。あとは私の場合は以前アジングをやっていた経験もあり、『渓流ルアーもアジングと同じようなもんかなぁ』とはじめることへの敷居が低かったということもあります。ただ、結局はルアーでもエサでも渓流は歩く釣りで(笑)。そこは健康的な釣りでよい点だと思いますが……。それと最近は毛鉤(けばり)にも関心が湧いてきて、テンカラもやるようになっています」

こちらがたけちんさんがホームとしている渓流です。野趣あふれてますなぁ(写真はたけちんさんのブログより)

チェイスを目視できることも!~渓流ルアーの楽しみ~

さて、ここからはいよいよ渓流釣りにおける「エサVSルアー」なのですが、まずエサよりもルアーのほうがおもしろいと思う点は?
「比較するのは難しいですね。エサ釣り、ルアー釣り、それぞれに国内での歴史があり、よさとおもしさがあると思います。なので、比較ではなく、単純に自分が思う渓流ルアーのおもしろい点をいくつか紹介します」

はい、よろしくお願いします。
「一つ目は魚が見えることです。渓流は水が澄んでいるのでルアーをチェイスしてくる魚の姿が見えることがあって、それを目にするといまだにドキッとします」

ここから写真は比較的最近のものでいきます。大物の渓流魚。すごいっすね。俺はキャッチ&リリース区間以外ではこのサイズを釣ったことがない……(写真はたけちんさんのブログより)

そうなんすなぁ。俺も長いこと渓流のエサをやっていますが、当然、チェイスを目視したことはないです……。
「さらにチェイスしてきた魚が目の前で食って釣れたときなどもうニンマリしちゃいます。続いて、二つ目はショートレンジを攻略するおもしろさです。ルアーだと、目の前の落ち込みなどにルアーを放り込んでチョンチョンチョンとすると『ドンッ!』と食ってくることがあります。この瞬間も本当にうれしいものです」

それはすごい!
「他には……。これはちょっと逆説的になるのですが、じつは、あくまでも私個人としてはルアー釣りは数釣りを楽しむ釣りではないと思っています。渓流魚はルアーに対してスレるのが早く、そう何度もチェイスはしてくれません。それだけに的確にキャストして釣れたときは格別の喜びがあります。一言でいうと、『少ないものをチャンスにモノにする醍醐味』ですかね」

ルアーをくわえたイワナ。そういえばエサと違って針を飲まれることがないのもよいっすなぁ(←ささいなことだぁ/写真はたけちんさんのブログより)

なるほど、ルアー釣りもやはりシビアなのですね。
「そう思います。ちなみにルアーは毎年、各メーカーからかっこいいものが発売されます。なかには転売サイトで人気となるようなプレミアムルアーもあって、『今度はこれを投げてみようかな』『やっぱりあれを買ってみようかな』などと選ぶ楽しさもありますね」

確かにルアー選びも楽しそう。それにルアーだと、前日にエサを買いに行かなくてもよいというメリットもありますな。いや、現地調達という手もあるのですが、それだけでは心もとないですしね(写真はたけちんさんのブログより)

ルアーを自作するアングラーもいます。
「私もルアーを自作すると、さらにディープに楽しめると思ってはいるものの、私は不器用なうえになかなかそこまで時間が取れなくて……。ただ、いずれは挑戦したいと思っています」

ルアーのほうが釣れる状況はある!~エサとルアー論争の結論~

そして、今回の核心なのですが、エサよりもルアーのほうが釣れますか?
「いや、それはどうでしょうね。おもしろさと一緒で、比較は難しいと思います。状況次第ですよね」

ということは、ルアーのほうが釣れる状況もあると?
「個人的にはあると思いますよ。例えばルアーはエサにくらべて、より広範囲を探れるので、幅の広い川では有利かもしれません。また、遠くを探れるぶん、不用意にポイントに近づいて、魚を散らしてしまうことが少ないというメリットもあるでしょう」

それにタックルがかっこいいというののルアーの特長ですな(←まだルアーのおもしろさの話をする俺/写真はたけちんさんのブログより)

なるほど。あとは最近、俺は実感していることがあって、現地でルアーをやっている方と情報交換すると、エサの俺がダメでも、ルアーでは釣れているということが少なくありません。なので、じつは俺のなかで答えは出ていて(すみません)、事象としてルアーのほうが釣れる状況があるというのは間違いないかと。それで今回は両方の経験があるたけちんさんに話を伺いたかったのです。多分、スレというか、魚の食事スタイルの問題だと俺は思っています。
「これは都市伝説に近い話ですが、私は『一度ルアーを追った魚はしばらくエサには反応しない』という怪情報も聞いたことがあります。真偽のほどは定かではありませんが(笑)。それはそうと、ルアーとエサで釣果の違いがあるとしたら、手返しの問題があるのではないでしょうか。ルアーはエサに比べて手返しが早い。結果、ルアーはエサにくらべて多くのポイントをチェックできます。ルアーは『パーッとやってピー、ハイ次っ!』という感じです」

あ、確かにルアーの手返しの速さは納得です。
「あとはサイズの問題もあります。一般的によくいわれることですが、ルアーにバイトしてくる魚はある程度の大きさ以上の個体が多い。裏を返すとエサは小さい魚も食ってくるので、粘った結果、釣れた魚はチビヤマメだった……ということもありますよね。つまり、釣果に関する、私が思うルアーのエサに対しての有利な点は、テンポよく、そこそこサイズの魚を釣り歩くことができることです」

納得です。
「ただ、初夏~夏にかけての渓流魚がよく釣れるシーズンに関しては、エサもルアーも釣果に差はないように思っています。やはり、優劣はなく、釣れるときはどちらも釣れますよ」

老後も見据えて息の長い趣味として釣りを楽しみたい~未来への抱負~

まぁ、とかく俺みたいなメディア(本当に片隅ですが)の人間は、比較をしてキャッチーな結論を求めがちですが、実際はどちらにもよい点はありますものね。のんびりと自分の好みでやるのがよいのでしょう。
「そう思います。ただ、私もそうでしたし、渓流釣りはエサから入るケースが多いのでしょうね。よりシンプルですし、どちらかというと手堅いのはエサなので、『今から渓流をやる』という方はエサのほうがよいかもしれません。いずれにせよエサにはエサの、ルアーにはルアーのよさがあって、まぁ大事なのは本人が楽しく釣りをできることではないでしょうか」

いやぁ、そうはいってもこれだけルアーで釣れるなら、ルアーから入ってもよいような……(写真はたけちんさんのブログより)

ちなみに、これから渓流のルアー釣りをはじめようという場合はどのようなタックルをそろえれば……。
「まずルアーは渓流専用のものがよいですね。川の規模にもよりますが、一般的な渓流河川では5g前後のヘビーシンキングミノーを使った釣りが最近の主流です。人気があるのはスミスの『Dコンタクト』やデュオの『スピアヘッドリュウキ50S』で、これは多くの釣具店で入手できると思います。ちなみに私の個人的なおすすめはアイビーラインの『ハードストリームス・Tグラヴィッツ50S』です」

※管理人より/写真紹介も兼ねてアマゾンアフィリも利用させていただくと『ハードストリームス・Tグラヴィッツ50S』はこちら↓

ロッド&リールは?
「ルアー負荷5gが投げられるロッド、リールであれば、バス、アジング、メバリングあたりのロッドでもまずは大丈夫でしょう。私も最初はアジングロッドでやっていました。ただ、やはりこれらのロッドは川の規模によってはロッド長が長すぎるように感じることがあると思います。渓流ルアーが楽しくなってきたら専用トラウトロッドの購入も検討されてみたらよいのではないでしょうか」

※管理人より/こちらは独自に俺がググってヒットしたトラウトロッドの一例です。意外とリーズナブル↓

ちなみにたけちんさんの未来への抱負は?
「これまで、渓流ルアーを含めていろいろな釣りを楽しんできました。これからもチャンスがあればまだまだ新しい釣りにもチャレンジしたい! そして老後も見据えて息の長い趣味として釣りを楽しんでいけたらと思っています」

そういえばたけちんさんはブログで心筋梗塞を患ったことも触れています。健康と趣味、それは釣りに限らなくてもよいのですが、そちらについてはどのようにお考えですか。
「心筋梗塞は日頃の不摂生がたたったようで、まったくもってお恥ずかしい限りです。ありがたいことに、今ではまったく普通と変わらずに生活できています。かかりつけ医からは今後の予防として日々のウォーキングがよいといわれまして、毎日1万歩ほど、歩くようにしています。その点では渓流釣りはポイントからポイントへ釣り歩くことになるので自分にとっては釣りとウォーキングが同時にこなせて一石二鳥かもしれません(笑)。そもそも趣味や生きがいを持つことは健康によいともいわれておりますし、まだまだ老け込む年でもないので、釣りを通して心身共に健康でありたいと思っています」

これからもお互いに健康に気をつけて、人生を楽しみましょう。
「はい。あと、ブログについては難しく書くのではなく、なるべくわかりやすく、そしておもしろくをモットーに書き続けて行けたらと思っています。今後とも宜しくお願いします」

たけちんさん、本日はありがとうございました。ちなみに、いろいろな釣りを楽しむ、懐の深いたけちんさんは渓流釣りの翌日に海でキスを釣っています。美味しいんすよね(写真はたけちんさんのブログより)

【趣味人のプロフィール】
たけちん

「上越あたりで釣りしてます、海無し長野から毎週海へ川へ、ショアジギ、フカセ、落としこみ、エギ、サビキ、ライトルアー、トラウト、渓流なんでもやります」
→たけちんさんのブログ(アメブログ)「あたり、ありますか?」はこちら
【最近食べた美味しいもの】
「長野市に最近できた生大福のお店『ほっぺ』のイチゴ大福です。このお店、営業日が『火水木金の11時~15時、そして土日祝日及び月曜は休み』という少々強気です(笑)」
【最近購入した釣り関連アイテム】
「船長になりたくて2馬力ボートを購入しちゃいました、近々納艇予定です。現在、一緒にボートで釣りしてくれる方、募集中です。宜しくお願いしまーす」

<バックナンバー>
【釣り編】
その1 まりっぺさんの巻 デカバスを狙うなら琵琶湖でワーム!
その2 かなすびさんの巻 大注目のタチウオテンヤ釣り
その3 Fresh Kitchen・戸田美保子さんの巻 料理のプロが教える美味しい魚料理
その4 ピカレスクさんの巻 プロのリール修理士が教えるリールメンテナンスの基本
その5 バッスンさんの巻 ブラックバスのキャッチ&イートのすすめ
その6 クニさんの巻 クロダイの落し込み釣り
その7 田中徹さんの巻 アオリイカのヤエン釣り
その8 ジョーさんの巻 のんびりヘラブナ釣り
その9 片山さんの巻 コマセやウキの自作のすすめ
その10 鰈ライダーさんの巻 北海道の釣り事情
その11 むぎわらノートさんの巻 シーバスの釣果を上げるコツ
その12 まるなか大衆鮮魚さんの巻 ショアジギの極意
その13 ytk*さんの巻 きっと釣れる! エギング入門
その14 Tetsuさんの巻 アジングで爆釣のコツ
その15 つりうぇいぶ!さんの巻 ヒラメの泳がせ釣りのコツ
その16 ぐっさんの巻 ロックフィッシュを釣る秘訣
その17 若旦那さんの巻 グイグイしなる『鱒レンジャー』の楽しみ方
その18 ともぞうさんの巻 身近で手軽な「管釣り」の楽しみ方
その19 岩田ジュビ漏さん(ツリデルタトーキョー)さんの巻 霞ヶ浦バスが釣れるポイント・ベスト3
その20 海釣太郎さんの巻 釣り人必見の海の水中映像ベスト3
その21 チャモロぱぱさんの巻 「両軸遠投カゴ釣り」のすすめ
その22 風の沼津さんの巻 霞ヶ浦のバスを狙うおすすめルアー・ベスト3
その23 ウッドマンルアー店長さんの巻 近畿地方のおすすめ釣りベスト3
その24 カラフト犬AKさんの巻 ヘチ釣り・やってはいけないベスト3
その25 眠りのたくまさんの巻 人狼ゲームの人気配信者が語る釣りの魅力
その26 たけだバーベキューさんの巻 釣り魚の簡単激ウマ調理術
その27 サラさん(釣りなじ)の巻 女性におすすめの楽しい釣りベスト5
その28 ウィリア八王子さんの巻 鮎を釣る基本のコツ3選
その29 たけ坊さんの巻 静岡県のおすすめ釣り場3選
その30 くろめがねさんの巻 ヒラメのサーフゲームのコツ3選
その31 まさゆっきー(M'sfishingチャンネル)さんの巻 徳島県産バサーの使用タックル
その32 なぎさんの巻 ワカサギ釣りのコツ3選
その33 y-kamiさんの巻 メバリングのコツ
その34 マークさんの巻 霞ヶ浦バスを釣るコツ
その35 ピカレスクさんの巻 知っていたいリールメンテのポイント
その36 NOFISHBOY穴澤颯さんの巻 ランカーシーバスを釣るコツ3選
その37 おででさん(おででの釣りチャンネル)の巻 釣り用車中泊のためのおすすめ車内DIYアイテム
その38 flyderさんの巻 おすすめの海釣りバイク釣行用アイテム5選
その39 スズキシゲハルさん(淡路島ライフ)の巻 淡路島の立ち寄りたいスポット
その40 ushisanさんの巻 そうだ! 小物を釣ろう!!
その41 びぜんのあぶらさんの巻 よし! 小物を釣ろう!!
その42 のぞみっちさんの巻 女性アングラーにおすすめアイテム5選【海釣り編】
その43 まーさん(つりたべ)の巻 女性アングラーにおすすめアイテム5選【淡水釣り編】
その44 笹目釣人さんの巻 荒川(とくに笹目橋付近)で釣りを楽しむ!
その45 ナガ太郎さん(釣りやりん)の巻 遠州灘サーフで釣果を上げるコツ
その46 つきのさん(つきのちゃんねる)の巻 人気釣り女子と見直す「サビキ釣り入門

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